◆稲葉監督も譲る?
現在の稲葉監督の体制に、不安の声があるのも事実だ。
「性格が優しすぎるんです。負けたら終わりの国際試合では時に冷徹な判断が必要になります。果たしてそれができるか。支えるコーチ陣に金子誠ヘッドコーチ、建山義紀投手コーチと日ハムOBが多いのも、稲葉監督の繊細さを気遣ってのことでしょう。他チームの選手から、やりづらさを訴える声も出てきている」(スポーツ紙デスク)
スターの集まる代表だからこそ、指揮官がチームを一つにまとめるのは難しい。
「ONクラスの指揮官ならメジャーの現役選手を含め誰にも文句を言わせず堂々と采配が振るえますが、山本浩二氏や小久保裕紀氏にはそれができず、結果を残せなかった」(スポーツライター広尾晃氏)
イチローならば、そうした懸念と無縁であることはたしかだ。江本氏はこんな提案をする。
「稲葉は日ハムの監督をやればいい。黙って譲ると思いますよ。イチローが気にする? それならイチローが総監督になればいい。稲葉と2人で世界一に導いて球界を盛り上げるべき」
実現すればまさに東京五輪に相応しい顔ぶれだ。
※週刊ポスト2018年5月25日号