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肺がん 男女比は5:5、2年に1度はチェックし早期発見を

 ロス・インディオスの女性ボーカルとして歌った『別れても好きな人』などで知られる歌手・シルヴィアさん(享年52)が肺がんのため、11月28日、都内の病院で亡くなった。

 シルヴィアさんは、のどの調子が悪く、全身にだるさを感じてから精密検査を受けて病気が見つかったという。だが、“それでは遅い”と癌研究会有明病院顧問・土屋了介医師はいう。

「残念ながら自覚症状が出てから検査して、肺がんが見つかったとしても、その場合、大半は助かりません。症状が出た後では、進行しすぎていて転移しているケースがほとんど。そうなってからでは、多くの場合、薬や放射線でがんの進行を遅らせることしかできないのが現実です」

 では予防法はないのか。 「定期的な検査が最も有効です。特にいまはCTによる検診ならかなり小さながん細胞も見つけられるので、2年に1度で充分なので受けていただきたい」(前出・土屋医師)

 だが一般の主婦にとって、定期的に検診を受けることは、経済的にも時間的にも負担が大きい。

「企業に勤めていれば、会社の費用負担で人間ドックを受けられる人も多い。しかし、専業主婦が人間ドックを受ければ保険が適用されず、日帰りコースで5万円前後の費用がかかります。

 これに対し、市区町村が行っているがん検診は無料か1000円前後の自己負担で済みます。しかし、検査部位によって受けられる年齢や日程がまちまちだったりと使い勝手が悪い。乳がんや子宮がん同様、早期発見が重要な肺がんなどについても、もっと検診を受けやすい体制づくりを急ぐべきです」(医療ジャーナリスト)

 いまや肺がんの罹患率は「ほぼ男女五分五分」だと前出の土屋医師はいう。主婦に限らず、検診の機会を自分で作りださなければならない立場の女性であれば、まずは市区町村役場に検診スケジュールを尋ねることが重要だ。

※女性セブン2010年12月16日号 

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