国内

小沢一郎氏「49歳で確実に総理になれた」と話していた

 本誌『週刊ポスト』が初めて小沢一郎氏にインタビューしたのは1990年だった。自民党の若き剛腕幹事長として、湾岸危機のさなかに海部内閣で自衛隊海外派遣論議を仕切っていた。以来、小沢研究の第一人者、渡辺乾介氏による独占インタビューは22回にのぼる。
 
 その「語録」を振り返ると、小沢氏の一貫した改革論と「読みの鋭さ」に瞠目させられる。
 
 1992年、当時の宮沢内閣に構造改革を強く迫った当時の語録。「戦後を支えた秩序が根底から変わっているのだから、なぜ今までと同じでうまくいくのか、おかしな話でしょ。新しい秩序の中で新しい時代が進んでいることを認識してやってほしい」――しかし、小沢氏の急進的改革論は党内で危険視される。

 自民党離党直前の弁はこうだった。「総理になることが自分の最大の目的なら、昨年は確実になれただろう。しかし、それでは寂しすぎます。総理として何をなすべきか、時代の要請を受けて何ができるか、そういうことがやれる条件を整えなければ(総理になる)意味がない。(中略)改革派とは常に少数派だが、たとえ、少数でも、先見性をもって未来のために行動しなければならない」(92年11月20日号)
 
 離党して新生党を結党した直後にはこう述べた。「もはや自民党はだめだ、全く活力を失ったと判断した。自己改革をしていくのが保守です。(中略)選挙制度を改革することによって、政界再編をスムーズにし、2大政党制、政権交代の議会政治の機能を果たすようにするというのが最善の策」(93年7月23日号)

※週刊ポスト2011年1月7日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン