芸能

マツコと中村うさぎ 「閉経」は女同士の話題としてタブー

 女装家のマツコ・デラックスさん(38)と作家・中村うさぎさん(52)。9年来の仲で、互いを「本音で意見交換できる」相手という。ふたりが、老いを恐れ、美を追い続けさせられる女性たちについて、本音をぶつけ合った。
* * *
 50代直前に閉経したといううさぎさん。それまで抱いていた“老い”のイメージと現実のギャップに直面する。

うさぎ:「女性ファッション誌でもテレビでもいいんだけれども、だいたい、40代、50代の女性の美といいながら、閉経にはまったく触れてないのはなんなわけ? 私からいわせてもらうと、若づくりみたいなことをやってるうちに、閉経しちゃってさ。で、閉経してから、びっくりするほど体力が落ちたりとかさ、頭がもうろうとするとかさ、そういうような、もうほんとに切実な老いの問題みたいなのにさ、要するにいま『美魔女』といっている人たちはそれにまだ直面してないだけだと思うのよ」

マツコ:「私にとって女性の老いっていうと、やっぱりいちばん身近なのは母親の姿ね」

うさぎ:「昔、アンタから聞いた話でさ。アンタのお母さんが化粧水から最後のクリームまでずらっと並べて、横移動しながら塗ってたみたいな場面を覚えてるっていってたよね」

マツコ:「あれはいつぐらいだろう。もう30年ぐらい前でちょうど母親が50才手前ぐらいかな。私は母親が39のときの子供だからちょうど物心ついて覚えてるの。いま考えるといちばんそういう美醜に直面する世代だったと思う。もともと化粧や見かけにこだわるタイプじゃない戦前生まれの母親よ。その母親が美というものを意識していて、あれはもう一瞬だったんだと思う。何か…」

うさぎ:「悪あがきだったんだ」

マツコ:「そう。急に化粧が濃くなったりとかした時期っていうのだったのかな。子供ながらに、どうしたんだろうっていうさ。それこそ、たぶん、いま思えばそのあとに閉経もすぐに迎えたんだろうと思うわ」

うさぎ:「私がマツコのお母さんの話を聞きたかったのは、やっぱりクリームを並べて化粧していた人が、いつからそれをあきらめるっていうか、それをやらなくなるのかを知りたかったから。でもやっぱり老いっていう問題が、外見の問題だけじゃなくなってからなんだね、きっとね」

マツコ:「閉経すると、急に外見やメイクもおしゃれもきれいになるってことがどうでもよくなるわけ? 徐々にくるの?」

うさぎ:「それはわかんないな。徐々なのか、突然なのかはわかんない。人にもよるだろうし。でも、私はとにかく閉経のときに1回どーんとはきた」

マツコ:「閉経の話って女同士でもどこかタブーなわけね」

うさぎ:「閉経しても、閉経しましたっていえない人とかいるんじゃないかな。主婦仲間でも、誰かが閉経したって口火を切れば、実は私もみたいな話になるけど、自分からはいわないっていう状態。たぶん、みんないい出さなかったらさ、みんな生理があるような顔をしてさ、生きてるんじゃないかな。女性ホルモン出てますって」

※女性セブン2011年1月6・13日号

関連記事

トピックス

10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左・撮影/山口比佐夫、右・AFP=時事)
《笹崎勝巳レフェリー追悼》プロレス仲間たちと家族で送った葬儀「奥さんやお子さんも気丈に対応されていました」、クマ襲撃の現場となった温泉施設は営業再開
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン