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大地震で13人行方不明 NZに日本人看護師が多い理由

 ニュージーランド南島の中部に位置するクライストチャーチを襲ったマグニチュード6.3の大地震(2月22日)。現地ではいまだ日本人28人を含む200人以上の行方不明者がいる(3月1日現在)。行方不明となっている日本人のうち半数近い13人が看護師だった。

 ニュージーランドと日本の時差はこの季節は4時間。日本のように四季のあるおだやかな気候で、車は左側通行など日本と同じ交通ルール。単位も「グラム」や「キロ」が使われているためギャップなく生活できる。また、“オージーイングリッシュ”といわれるオーストラリア英語とは違い、イギリスに近い、正統派ブリティッシュイングリッシュを話すこともあって、英語を学ぶための留学先として、ニュージーランドの人気は近年徐々に上がっていたという。海外留学を斡旋している「イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン」の岸本玄さんはいう。

「留学先として人気なのは、英語圏では物価が安く、治安も良く、人がフレンドリーだというところ」

 また、日本人の看護師が多いことについて、岸本さんはこう説明する。

「看護師は日本では休みが少ないのが一般的ですが、ニュージーランドでは週休3日など労働条件がいい。日本ですでに海外での看護師資格を持っているかたや、海外での看護師資格を取得するためにニュージーランドへ来るかたも多いのです」

 資格はアメリカなどでは取得に3年かかるが、ニュージーランドでは2年で取れる(日本で看護師資格を取得している場合)。また医療専門英語試験もオーストラリアでは1度で合格しなければいけないところを、ニュージーランドは複数回受験できる。

 そういった理由もあって日本の看護師や留学生が集まるニュージーランド。日本から約8000km離れた“安全”で“暮らしやすい”地で、このような悲劇が待ち受けていると誰が想像しただろうか。

※女性セブン2011年3月17日号

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