国内

「菅直人はムバラク、カダフィら独裁者の仲間入り」と上杉隆氏

 警察庁は、4月1日付で、“東日本大震災にかかわる”という件でネット上に書き込まれた内容のうち7件に削除依頼を行っていた。「デマの削除依頼」がどんな意味を持つかについてジャーナリストの上杉隆氏が解説する。

 * * *
 もちろん、ネットのデマにより、誤った情報が広まることは問題ではある。しかし、私の(ツイッターの)つぶやきのように、ネット上の誤りはツイッターなどによって、すぐに訂正されやすい。むしろ怖いのは、そうした傾向を無視して言論を封殺しようとする政府の方だ。

 そもそも、デマを取り締まる側の政府は、果たして本当の情報を出してきたといえるのか。私は福島第一原発の事故発生当初から、「炉心溶融=メルトダウン」の可能性を再三、政府や東電に問いただしてきた。だが、枝野幸男・官房長官はいまだにメルトダウンを認めず、それどころか原子力安全・保安院は、炉心が損傷し燃料棒が溶融する事態を認めながら、溶けた燃料棒が原子炉下部に落ちるのが「メルトダウン」だから、「メルトダウンは起きていない」と詭弁を弄している。

 このため、「メルトダウン」を唱え続けてきた私はいまだに「デマ」扱いを受けているが、それは政府の判断によって私のツイッターが削除されることの可能性を意味する。

 削除要請を出すデマの線引きを曖昧にしたまま進行しているこの事態は、政府の情報統制目的以外の何物でもない。

 もうひとつ、提出法案も総務省通達も、インターネットだけを狙い撃ちしていることに注目したい。

 フェイスブック、ツイッターなどによる「ソーシャルメディア革命」が起こったエジプトでは、政府が反政府デモの混乱を鎮圧するため、ツイッターの接続ブロック、インターネット接続の遮断などの措置を取った。チュニジアやリビアでも同様である。

 菅直人はその意味で、ムバラク、ベンアリ、カダフィとならんで、「言論統制」に手を染めた独裁者の仲間入りを果たした。これが「情報暗黒内閣の正体」である。

※週刊ポスト2011年5月6日・13日号

関連記事

トピックス

茨城県水戸市のアパートでネイリストの小松本遥さん(31)が殺害された
《水戸市・31歳ネイリスト女性死亡》「『誰かのために働きたい』と…」「足が早くて活発な子」犯人逃走から6日間、地元に広がる悲しみの声
NEWSポストセブン
浅田真央と村上佳菜子の“断絶関係”に変化
《声をかけて寄り添って》浅田真央と村上佳菜子の“断絶関係”に変化 沈黙から一転、見られていた「雪解けの予兆」
NEWSポストセブン
新宿の焼肉店で撮影された動画が物議(左は店舗のInstagramより、右は動画撮影者より提供)
《テーブルの上にふっくらとしたネズミが…》新宿・焼肉店での動画が拡散で物議、運営会社は「直後に殺処分と謝罪」「ねずみは薬剤の影響で弱って落下してきたものと推察」
NEWSポストセブン
新年一般参賀に出席された秋篠宮家次女・佳子さま(2026年1月2日、撮影/黒石あみ)
《新年一般参賀で見せた“ハート”》佳子さま、“お気に入り”のエメラルドグリーンドレスをお召しに 刺繍とハートシェイプドネックがエレガントさをプラス
NEWSポストセブン
元仙台高裁判事の岡口基一氏
「裁判所当局が嫌がった核心は白ブリーフだった」 弾劾裁判で法曹資格を失った岡口基一氏が振り返る「岡口裁判の急所」とは 裁判所と司法記者クラブの問題点も指摘
NEWSポストセブン
新年一般参賀に出席された皇后雅子さま(2026年1月2日、撮影/黒石あみ)
《新年一般参賀の“ブルーリンク”コーデ》皇后雅子さまはスタンドカラーでフォーマルに、愛子さまはマオカラー風で親しみやすさを演出
NEWSポストセブン
ネイリストの小松本遥さん(31)が殺害された水戸市のアパート
「赤ちゃんをかばおうとしたのか…」「複数の凶器で犯行」水戸市で死亡のネイリスト女性(31)がかつて警察に相談していた“人間関係トラブル” 
NEWSポストセブン
1995年、チャリティーゴルフ前夜祭に参加した“ジャンボ”こと尾崎将司さん(左)と長嶋茂雄さん
【追悼・ジャンボとミスターの物語】尾崎将司さんと長嶋茂雄さん、昭和のスポーツ史に名を刻んだレジェンド2人の重なる足跡 ライバルと切磋琢磨し、後進の育成に取り組んだ
週刊ポスト
松田烈被告
「スマホから『映してください』と指示の声が…」ネットで“性的暴行してくれる人を募集”した松田烈被告(28)、被害女性が語った“外道すぎる犯行”
NEWSポストセブン
真美子さん(共同通信)が使用していたブランドとは
《ハワイ・ファミリーデートで真美子さんが持っていたプチプラバッグ》「同年代インフルエンサーのアスレジャーブランド」か?と話題に 実用性の高いトートバッグ、大谷は「娘のベビーカー担当」
NEWSポストセブン
郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「奥羽山脈周辺に“異常変動”が集中」「千葉県が大きく沈降」…2026年初めに警戒すべき5つの地域
週刊ポスト
ジャーナリストの溝口敦氏(左)とフリーライターの鈴木智彦氏
《溝口敦氏×鈴木智彦氏が対談》山口組抗争終結後の暴力団 勝ったはずの六代目山口組含めて勢力は縮小、トクリュウのほうが経済規模も大きく勢いがある現状
週刊ポスト