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元巨人広澤克実氏「ドームランは都市伝説。原因はボール」

 野球ファンの間では、しばしば「ドームラン(=東京ドーム特有のホームラン)」の存在が囁かれる。巨人で4番に座った経験もある評論家の広澤克実氏は、「ドームランは都市伝説」としつつ、「急に本塁打が増えたのは事実」として、こう続ける。

「原因はボールだと思います。巨人は昔、タマザワ社製のボールを使っていたので、ドームでもそんなに本塁打は出なかった。それがミズノ社製を導入してから量産されるようになった」

 巨人がミズノ社製を使い始めたのは1992年から。確かにその頃から徐々に本塁打数が増えている。だが、今年は使用されるボールが統一される「統一球元年」。巨人の野球に影響を及ぼすのだろうか。

「飛ばないボールになったことを気にしてか、原監督は機動力を重視するスモールボールを掲げ、キャンプでもエンドランやバントの練習に多くの時間を割いていました。あるコーチは首を傾げながら、“自分たちの特技を使えばいいのに”と語っていましたけどね」(巨人番記者)

 原監督が掲げる“ドームランとの訣別”は、長く重量打線を武器にしてきた巨人にとって、吉と出るか凶と出るか――。

※週刊ポスト2011年5月27日号

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