国内

民主党執行部 1・2年生議員に総額2億円の再選準備金配る

 許しがたいことに、民主党の権力私物化の道具として、我ら国民のカネが“軍資金”としてバラ撒かれようとしている。 6月14日、民主党幹事長室から党所属議員に送信されたメールにこうある。

〈衆議院1期・2期及び参議院1期の議員総支部に対して、次期総選挙での再選準備及び今後の活動強化のために、活動資金を追加交付することを決定した〉

 露骨な買収工作である。

 具体的には当選1回の議員に200万円、当選2回議員に100万円、総額2億円あまりを配る旨が書かれている。民主党では過去になかった“臨時ボーナス”だが、この原資は税金(政党助成金)だ。

 死に体の執行部が辞める前に党の金庫を開き、来る代表選に向けて1~2年生議員に毒まんじゅうを配ろうという暴挙!

「菅(直人・首相)―岡田(克也・幹事長)執行部が行き詰まったのは、小沢グループの反乱というより、党全体で若手議員の間に不満が充満していて、両院議員総会で総退陣を求める声が飛び出すのは必至だからだ。1~2年生にアメをしゃぶらせて黙らせ、これを“小沢の乱”だとして片づける作戦だろう」(中間派議員)

 菅政権は4月から半年間、国会議員の歳費を3割削減し、国民には「復興財源のために増税が必要だ」と負担を強いている。その裏で税金を党内にバラ撒いて権力維持を図るなど、どこまで卑怯な連中なのか。

 国民から預かった権力は「俺の力」、国民から巻き上げたカネは「俺の小遣い」という思い上がりがよくわかる。

 国民の怒りが頂点に達しようとする今、「菅降ろし」に動いた小沢一郎・元代表や鳩山由紀夫・前首相らも何をやっているのか。

「仙谷(由人・官房副長官)や岡田が菅早期退陣を迫る状況は好都合だ。こっちは高みの見物をしていれば、勝手に執行部内に亀裂が入る。小沢さんからも“今は動く時ではない”といわれている」

 小沢氏を支持する中堅議員はそう余裕を見せる。これは主権者が誰であるかを無視している言動だろう。国民は菅政権に退場を突き付けている。だから小沢氏、鳩山氏らは不信任案可決に動いたのではなかったか。

 菅政権が民主党政権の国民との約束を破ろうとしている暴挙を目の当たりにしているのだから、一刻の猶予もなく、国民の名において正々堂々と権力を奪う行動を取るべきではないか。

 自派議員をカラオケ店に集めて作戦会議を開いている場合ではないだろう。

※週刊ポスト2011年7月1日号

関連記事

トピックス

雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
「とにかく献金しなければと…」「ここに安倍首相が来ているかも」山上徹也被告の母親の証言に見られた“統一教会の色濃い影響”、本人は「時折、眉間にシワを寄せて…」【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン