芸能

レディー・ガガ 魅力の秘密は「ガガ」という名に隠されている

レディー・ガガ人気が凄い。まぶたに巨大な目玉を描いた記者会見には驚かされたが、いったい彼女は、なぜこんなにインパクトが強いのか。作家で五感生活研究所の山下柚実氏は、独自の視点を提供する。以下は、山下氏の分析である。

* * *
「世界で一番影響力があるセレブ」、レディー・ガガが原発事故のさなかに来日し、全世界にむけて「日本を愛している」とアピール。

緑一色で空港に現れたかと思えば、まぶたに巨大な目玉を描いて記者会見。過去にもブラジャーから火花を散らしたり、生肉ドレスをまとったりと、ド級の変幻自在ぶりに圧倒された人も多かったのではないでしょうか。

レディー・ガガの特徴を一言でいえば、「一度として同じファッションを纏わない」ことにあります。固定的なイメージで自分が捉えられることを、はっきりと拒絶しているかのように次から次へと、まったく異なったイメージで、自分自身を演出していく天才です。

でもなぜ、千変万化していくレディー・ガガを、私たちは「レディー・ガガ」という一人の人として認識できるのでしょうか?

目の前にいるのは、いつも別人のようなのに、なぜ統一した人物として受け取れるのでしょう? そう考えると、不思議です。

「ガガ」という音を聞いて、まず連想するのはどんなイメージでしょうか。「ガガ」という名前は、私たちの中にどんな偶像を創りあげているでしょうか。

その響きから、ゴツゴツした手触り、ノイズ、不協和音、衝撃、強さ、緊張感といった印象を抱くのは、私だけではないと思います。おそらく多くの人が、同じような印象を受け取っているのではないでしょうか。

有名な心理実験があります。

丸い線と、ギザギザの線で描いた二つの図を見せて、どちらが「ブーバ」で、どちらが「キキ」か、答えてもらうというものです。

「ブーバ」と「キキ」には、特に意味はありません。ただ音の「響き」があるだけです。

実験の結果、丸い線を「ブーバ」、ギザギザを「キキ」と回答する人がなんと98%に達しました。しかも面白いのは、「どの国のどの文化の人に聞いても、その回答はほとんど同じだった」という点です。これは心理学者ヴォルフガング・ケーラーによって報告された「ブーバ/キキ効果」という実験です。

理由は一つに特定できませんが、一説に、「ブーバ」という音を発音する際には、口を丸い形にし、「キキ」の場合は尖らす。人類が猿の時代から営々と、発声の時に使ってきた唇の形と、そこから出てくる音の組み合わせによって、共通の感じ方が現代人の中にも深く根付いているのではないか、と指摘されています。

つまり、人間は、「音によって共通のイメージを持つ」ということです。

次から次へと変身していっても、「レディー・ガガ」という名前の響きは、絶えず統一したイメージを発信し続ける。それは、常識との違和感、不協和音、システムを覆す過激さ、奇抜な個性。

世界中の人が、「ガガ」というノイズのような響きから、そうした個性を受け取っているとすれば。

このネーミングを選択した彼女に、「音」への天才的なひらめきを感じます。

大ヒット現象というものは、時に、そのコンセプトの「すべて」が名前の中に込められている場合があるのです。

関連記事

トピックス

2025年11月、ホーコン王太子とメッテ=マリット妃
《彼女は17歳だよ。きっと楽しいと思う》ノルウェー王室激震、エプスタイン元被告と次期王妃の“黒塗り”メール――息子マリウスは“性的暴行”裁判渦中 
NEWSポストセブン
現地では大きな問題に(時事通信フォト)
《トゥクトゥク後部座席での行為にタイ現地の人々が激怒》フランス人観光客の“公開露出”に目撃者は「丸見えだった」 入国ブラックリストに
NEWSポストセブン
父・落合信彦氏の葬儀で喪主を務めた落合陽一氏
「落合信彦の息子という記述を消し続ける時代があった」落合陽一氏が明かした、父について語り始めた理由“人の真価は亡くなった時に分かる”【インタビュー】
NEWSポストセブン
本来であれば、このオフは完成した別荘で過ごせるはずだった大谷翔平(写真/アフロ)
《大谷翔平のハワイ訴訟問題》原告は徹底抗戦、大谷サイドの棄却申し立てに証拠開示を要求 大谷の“ギャラなどの契約内容”“資産運用の内幕”が晒される可能性も浮上 
女性セブン
表舞台から姿を消して約1年が経つ中居正広
《キャップ脱いだ白髪交じりの黒髪に…》「引退」語った中居正広氏、水面下で応じていた滝沢秀明氏からの“特別オファー” 
NEWSポストセブン
菅直人・元首相(時事通信)
《認知症公表の菅直人・元総理の現在》「俺は全然変わってないんだよ」本人が語った“現在の生活” 昼から瓶ビール、夜は夫婦で芋焼酎4合の生活「お酒が飲める病気でよかった」
NEWSポストセブン
弾圧されるウイグルの人々(日本ウイグル協会提供)
【中国・ウイグル問題】「子宮内避妊具を装着」「強制的に卵管を縛る…」中国共産党が推進する同化政策・強制不妊の実態とは…日本ウイグル協会・会長が訴え
NEWSポストセブン
大場克則さん(61)(撮影/山口比佐夫)
《JC・JK流行語大賞は61歳》SNSでバズる“江戸走り”大場さんの正体は、元大手企業勤務の“ガチ技術者”だった
NEWSポストセブン
中村獅童と竹内結子さん(時事通信フォト)
《一日として忘れたことはありません》中村獅童、歌舞伎役者にならなかった「竹内結子さんとの愛息」への想い【博多座で親子共演】
NEWSポストセブン
週末にA子さんのマンションに通う垂秀夫氏
垂秀夫・前駐中国大使が中国出身女性と“二重生活”疑惑 女性は「ただの友達」と説明も、子供を含む3ショット写真が本物であることは否定せず 現役外交官時代からの関係か
週刊ポスト
青木淳子被告(66)が日記に綴っていたという齋藤受刑者(52)との夜の情事を語ったのはなぜなのか
《不倫情事日記を法廷で読み上げ》「今日は恥ずかしいです」共謀男性社長(52)との愛人関係をあえて主張した青木淳子被告(66)が見せていた“羞恥の表情”【住職練炭殺人・懲役25年】
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長も流出の被害にあった過去が(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長の誕生日会》かつては「ご祝儀1億円」の時代も…元“極道の妻”が語る代替わりのXデー