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「寿司、醤油、味噌、うどんの起源は韓国」と一部韓国人主張

ハングルで「我々の」という意味の「ウリ」と、起源を表わす「オリジナル」をくっつけた造語「ウリジナル」。要するに「○○は、我が韓国(朝鮮)が起源だ」とする主張を指す。学者も政府も一般市民も必死になって広めているのが「ソメイヨシノはウリジナル」という説。

韓国文化庁や国立研究所までもが「日本の桜は済州島から持ち出されたもの」と主張し、植物学者が「DNA分析の結果、ワシントンDCの桜も済州島起源と判明した」と発表するや、国中が歓喜に沸いたというトンデモ話である。ただし、これは多くの韓国人が事実だと信じている。

日本の象徴である桜だからこそ、念入りにデマをこしらえるのだろう。

同じ範疇に入るのは「寿司ウリジナル説」だ。慶南大学伝統食生活文化研究院長を務めるキム・ヨンボク氏が唱え始めたとされる説で、「韓国の伝統食品であるパプシッケを真似たものが日本の寿司」という。これがウケて話がエスカレートし、なかには「日本の寿司は第二次世界大戦後に食べられ始めた」と本気でいう有名料理人までいる。

パプシッケとは、魚に麦芽粉をまぶして発酵させた保存食品で、米と塩で魚を発酵させる日本の「なれずし」に近い。この手法はむしろ東南アジアで有史以前からあり、日本でも弥生時代には作られていたとされる。魚を保存するために人類が編み出した原始的な知恵であり、いくらなんでもウリジナルではない。

なお、ウリジナル説には醤油や味噌、うどん、日本酒なども含まれるのだが、これらは東アジア一帯で似たような産品が古くからあり、いずれが先か、オリジナルかを論じるようなものですらない。

禅と同じで、アジア各地に同じような文化があるのに、欧米で日本のものだけが有名であることに腹を立てた韓国人が、「我が国にも似たようなものがある」というだけでは収まらず、「日本のものは偽物。韓国が本物」と極端に走った話なのだろう。

※週刊ポスト2011年10月28日号

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