震災以降、「絆」という言葉が盛んに語られ、人が繋がるということ、誰かの想いに応える人がいること、今自分ができることをするということ――そういったことの大切さを改めて感じる機会が、多かったのではないだろうか。そんな中で数多く生まれたであろう「絆」のひとつが、この競合8社による「Drive Japan」プロジェクトだった。
まず具体的な活動としてはTwitterやFacebookにも連動した「Drive Heart」というサイトを公開、「クリスマスにまつわるクルマのエピソード」を投稿・共有する企画を行なっている。
12月20日18:00まで投稿・投票が可能で、各入賞者は12月22日開催予定の受賞パーティに招待されるという。ちなみに「感動部門」「恋愛部門」「オモシロ部門」と3つの部門があり、12月6日現在、続々とクリスマスらしい“ほっこり”エピソードが投稿されており、すでに読むことが可能。
中には“これはクリスマスのエピソード……かな?”といったお話が混じっているのも、ご愛敬。日本ではイベントばかりが強調されがちだが、お祭りの雰囲気から「今日はクリスマスだから」と寛大になるのも、“クリスマスの気持ち”のひとつだからだ。
実はこのプロジェクト「今後、『Drive Japan』がどういう展開をしてゆくか、全く想定出来ない状況ではありますが、主旨ご賢察の上、温かいご支援を賜れば幸いです」と、この規模とは思えないコメントを発しているが、そのコメントにむしろ“今、何かやらなければ!”という気持ちから始まった……というリアルさを見ることができる。
また「今後この『Drive Japan』への共感パートナーとして自動車メーカー以外の方々にもご参加いただくことで、個別の自動車メーカーでは実施が難しかった活動を行っていければとも考えています」と、さらなる広がりに意欲を見せている。
『クリスマス・キャロル』の主人公・スクルージは恐ろしい幽霊たちとの旅を経て、生き方を変え幸せな人生をおくる。震災という大きな災厄を経て、競合という枠を超えたこのプロジェクトが、今後どんな変化を生むか?