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有料老人ホーム カネの切れ目が縁の切れ目のホームは少ない

高齢者の「終の棲家」として、注目される民間事業者が運営する「有料老人ホーム」。

ホームの終身利用権を得るためには、契約時に数十万円から数千万円の「入居一時金」が必要で、入居後は毎月、管理費、食費、光熱費などを含む「月額利用料」を支払うケースがほとんど。ここでは退去する場合にまつわる様々な疑問を以下、Q&Aで紹介しよう。

Q:入居後すぐに退去したくなった場合、クーリングオフは適用される?

A:90日以内なら適用され,入居一時金は全額が返済される。自治体によって、その運用基準は異なり,入居時に一時金以外の名目で支払ったものも返還するように指導しているところもある。ただし利用期間分の月額利用料は支払わなければならない。

Q:将来、年金の給付額が下がって月額利用料が払えなくなったら、退去するしかない?

A:月額利用料を支払うことができなくなれば退去することになる。ただし、支払いが滞った場合、ホームは身元保証人に支払いを求めることになっており、代わりに払われるのであれば部屋を出ていく必要はない。

Q:退去しなければならなくなったら、他のホームを紹介してもらえる?

A:同じ会社が運営している、より安いホームがあれば紹介してもらえる。「カネの切れ目が縁の切れ目」というホームは少ない。多くの場合、職員が他のホームや安い費用でケアが受けられる特別養護老人ホームを探してくれる。

Q:退去時に追加で費用がかかる?

A:基本的にかからない。ただし、部屋の原状を回復する費用などは必要となる。

※質問の回答は、以下の専門家のアドバイスと資料をもとに、本誌が作成した。●専門家 全国有料老人ホーム協会の和田四郎・理事長/高齢者住宅情報センターの米沢なな子・センター長/日本有料老人ホーム紹介センターの武谷美奈子・チーフアドバイザー/税理士の関本秀治氏/有料老人ホーム情報館 ●資料 『多様化する有料老人ホームに関する実態調査報告及び利用者等に関する調査報告』(平成22年3月・全国有料老人ホーム協会)

※週刊ポスト2012年2月10日号

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