国内

美智子様 子が嫌いなものを食べないと食堂から出さなかった

 かつて皇室や宮家には生まれた子供を里子に出す習慣があったが、戦後、里親制度は廃止された。天皇皇后両陛下は「帝王教育」をどうなさったのか。皇室ジャーナリストの久能靖氏が解説する。

* * *
 天皇皇后両陛下は皇太子殿下を始めとする3人のお子様をご自分の手で育てられたが、しつけは相当厳しかったと聞いている。一例をあげると、子供時代は誰でも牛乳が嫌だとか、生野菜は食べたくないとかいった好き嫌いが当然ある。美智子様は浩宮様(現皇太子)の好き嫌いを治すために、あえて嫌いなものを食卓に並べ、食べ終わらない限り食堂から絶対に外に出さなかった。

 一人食堂に取り残された浩宮様は、時に涙を流してお食べになったそうだ。こうして浩宮様は食べ物の好き嫌いを克服されたという。なぜここまでおやりになるかというと、天皇は国賓として海外にお出かけにならなくてはいけない。その際、出てきた料理に対して好き嫌いは言えないからだ。これも将来を見据えての「帝王教育」の一つと言える。

 こうして立派に成長された皇太子殿下は非常な勉強家だという。側近が特に舌を巻いて感心するのは歴代の天皇の事績だという。この天皇はどんな天皇で、どんなことをなさったかを、とてもよくご存じなのだそうだ。自分で勉強されて疑問が生じると、外から専門の学者を招いて御進講を受けられることもめずらしくないという。将来、天皇になられるご自覚が、皇太子殿下に強くあるのだと思う。

※SAPIO2012年2月22日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン