国内

手配写真を眺め犯人を追う見当たり捜査 34年間誤認逮捕ゼロ

 元オウム真理教の平田信が警察に出頭した件で、改めて刑事と逃亡犯との関係がクローズアップされている。科学の目と人間の目から姿を消した〈逃亡者〉たちと、刑事の戦い。作家の山藤章一郎氏がリポートする。

 * * *
「毎朝、みんなが捜査で署を出て行く。そのあと私ら、2時間ほど机でひたすら手配の写真を見るわけです。

 いま全国で1000人ほどが指名手配されとる。その内700~800人の顔を頭にたたきこむ。先日のオウムの平田信みたいに20年前の写真しかない者もおる。太った、髪型変えた、ひげ生やした、整形した。女から男に変えた。そんなんを写真で覚えて、見つけなあかん。

 ポイントは目ェです。自宅のトイレでも繰り返し、その写真の男の目ェを覚える。じっと見たら、一重、二重、白目と黒目の比率、上がり目、下がり目、目尻の角度、みな違う。

 34年前に、大阪府警が始めた捜査法です。現在で3567人の指名手配被疑者を検挙しました。年間100人以上。究極のアナログ捜査をする誇りの課です。人員、組織は外に発表できんが、〈見当たり〉いう捜査です」

 インタビューに答える大阪府警刑事部捜査共助課次長・丸尾圭司警視と同課の刑事らは、そうして毎日20km、大阪市内を歩きつくす。顔写真で覚えた被疑者を雑踏の中から見つけだす。

「もしもしご主人、どちらに行かれますか」
「なんで分かりましたんや。名前も変えた、変装して潜伏しとった。もう5年逃げとるのに」

 通常3人組で追尾しながら首のほくろや特徴を記憶の中から取りだし、確認して逮捕する。これまで、誤認逮捕はない。

「1000人逮捕してもたったひとりを間違えたら、この捜査方法は終わりです。緊張感とひたすら指名手配者の目ん玉を記憶する気力、体力、眼力の勝負です」

※週刊ポスト2012年3月2日号

関連記事

トピックス

食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《“七三分け”白髪の石橋貴明が動き始めた》鈴木保奈美「私がお仕事をしてこられたのは…」“再ブレイクと闘病中”元夫婦の距離感
NEWSポストセブン
波瑠と高杉真宙の仲睦まじいツーショット
《波瑠がメガネと白セーター姿で高杉真宙にピッタリ寄り添い…》「思い出深い1年でした」新婚ホヤホヤの2人は“お揃いのデニムパンツ”で笑顔の神対応
NEWSポストセブン
『激走戦隊カーレンジャー』でピンクレーサー・八神洋子役を演じ、高い人気を得た来栖あつこさん
《スーパー戦隊50年の歴史に幕》「時代に合ったヒーローがいればいい」来栖あつこが明かすイエローとの永遠の別れ、『激走戦隊カーレンジャー』ピンクレーサー役を熱演
NEWSポストセブン
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
《識者が“皇族の喫煙事情”に言及》「普段の生活でタバコを吸われる場合は…」秋篠宮さまの“車内モクモク”動画に飛び交う疑問
NEWSポストセブン
小室さん眞子さんのNY生活を支える人物が外務大臣表彰
《小室眞子さん“美術の仕事”の夢が再燃》元プリンセスの立場を生かせる部署も…“超ホワイト”なメトロポリタン美術館就職への道
NEWSポストセブン
今年成年式を終えられた悠仁さま(2025年9月、東京・港区。撮影/JMPA) 
《自らモップがけも…》悠仁さまが筑波大バドミントンサークルで「特別扱いされない」実情 「ひっさー」と呼ばれる“フラットな関係”
週刊ポスト
結婚を発表した長澤まさみ(時事通信フォト)
《トップ女優・長澤まさみの結婚相手は斎藤工と旧知の仲で…》インスタ全削除の“意味深タイミング”
NEWSポストセブン
長男・泰介君の誕生日祝い
妻と子供3人を失った警察官・大間圭介さん「『純烈』さんに憧れて…」始めたギター弾き語り「後悔のないように生きたい」考え始めた家族の三回忌【能登半島地震から2年】
NEWSポストセブン
箱わなによるクマ捕獲をためらうエリアも(時事通信フォト)
「クマが人里に降りてくるのは必然」「農業は野生動物に対する壮大な餌付け」 知床・ロシアでヒグマを撮った動物写真家が語る “現代の人間に欠けている自然観”
NEWSポストセブン
11人家族の宮前家
《子ども9人“大家族のパン屋さん”》「店員さんが注文を覚えきれなくて(笑)」11人家族のインフレ“金銭事情”と、大人数子育てで培ったこと「マニュアル本は役に立たない」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン