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父と子の入浴応援「パパフロ」企画 シャンプー売り上げ4割増

 父親の85.3%が子供と一緒に入浴しているという。そんなお父さんのために、資生堂が始めた「パパフロ」キャンペーン。『スーパーマイルド』シャンプーを使って父と子の入浴を応援する企画なのだが、それが大当たりしたという。作家の山下柚実氏が報告する。

 * * *
 お父さんに聞きたい。子どもと一緒にお風呂に入りたい?

 そんなこと聞かなくてもわかっているじゃないかと、怒らないで。父の気持ちをあらためて確認するような調査結果が出たのだ。「父親全体の85.3%が父子入浴を実施している」。高い比率にあらためて驚かされた。

 イクメンと自己認識している父親の場合は、もっとすごい。「91.7%」という数字が出ている。小学生以下の子どもがいる900名へのアンケート結果なのだから(資生堂「スーパーマイルド」パパフロ応援委員会調べ)、これはかなり一般的な家庭像と言っていいだろう。

 父親とは、子どもとお風呂に入ることで、家族の絆を感じたい存在――これは揺るがない真実。

 じゃあ、その上でもう一つお聞きしたい。一緒にお風呂に入って子どもの頭を洗う時、どんなシャンプーを使っていますか? メンソールの効いた自分用のメンズシャンプー? 妻の高級シャンプー? それとも……。

『スーパーマイルド』シャンプーを使って父と子の入浴を応援しよう、というキャンペーン「パパフロ」。2011年11月に始まるやいなや、大反響となった。商品の売り上げ実績は前年同月と比べて4割増加。「パパフロ」コーナーを設置したドラッグストアの中にはなんと、月平均売り上げの約9倍を記録する店も出てきた。

「熱い共感をたくさんいただいています。お客様にメッセージがたしかに届いた、という感触がありますね」とマーケティングを担当した国内化粧品事業部・船田えりかさん(28)は顔を紅潮させる。

「忙しくてなかなか育児に参加できないぶん、お風呂だけでも一緒に入りたい。そう願うお父さんは多い。けれど、そこに直接提案を投げかけたシャンプーはまだなかったんです」

 スーパーマイルドのボトルについてくる「パパフロカード」はお風呂での遊び方の提案だ。泡でアフロヘアーを作ったり、タオル絞りの競争をしたり。一方、お店の棚に置かれた音声ポップからは、「パ・パ・パパとおふろ アワアワ ジャブジャブ……」と歌が流れ出す。

 吉本興業のイクメン芸人たちによる「PaPaPARK!プロジェクト」と協力し、イベントやワークショップなども展開中だ。

 スーパーマイルドは発売から24年が経ったいわば資生堂の看板商品。定番中の定番。そんなロングセラーが今回初めて、「パパ」という言葉を使って家庭でのシャンプーの「使い方」について新しいメッセージを発信した。

※SAPIO2012年4月4日号

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