国内

創価学会の学校法人創価大学 一昨年度の収入は五百億円以上

 宗教団体の経営は、必ずしもお布施だけで支えられているわけではない。教団名を冠するわかりやすいものから、一見すれば関係性のまったくわからないものまで、巨大教団は幅広い“サイドビジネス”を手掛けている。最近では、「え、そんなものまで?」というものも…。

 宗教法人の関連事業で、最も認知度が高いのは学校経営だ。大規模な宗教団体の多くが学校法人を設立している。天理教の学校法人「天理大学」はお膝元の奈良・天理市で幼稚園から大学を持つ。オリンピック柔道三連覇の野村忠宏氏の母校・天理大や、甲子園の常連・天理高など、知名度では宗教系学校法人の代表格だ。

 また、運営する博物館「天理参考館」は国宝・重要文化財を多数収蔵していることで知られる。同法人の2010年度の消費収支計算書によれば、収入額は学費約32億9000万円、寄付金32億7000万円など計81億円となっている。

 収入で抜きんでているのは創価学会の学校法人「創価大学」だ。創価大学、創価女子短大を運営する同法人の決算書によると、2010年度の学費収入は96億円だが、この年は40周年寄付事業により保護者や企業・団体からの寄付金を357億円集めており、収入合計は500億円に上る。

 この他の有名校には、金光教の「金光学園」やパーフェクトリバティー(PL)教の「PL学園」などがある。2010年4月には、幸福の科学も学校経営に参画し、栃木・那須町に全寮制の中高一貫校「幸福の科学学園」を開校したことで話題になった。2013年には関西校、2015年には大学が開学される予定だ。宗教団体が学校教育に力を入れる理由を、宗教学の権威、藤井正雄・大正大名誉教授はこう指摘する。

「子供を教育していい大学に進学させたり、スポーツや芸術に秀でた人材を輩出したりすることで、教団を世間に認知させることが学校経営の狙いといえるでしょう」

※週刊ポスト2012年5月4・11日号

関連記事

トピックス

近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
各地でクマの被害が相次いでいる(右は2023年に秋田県でクマに襲われた男性)
「夫は体の原型がわからなくなるまで食い荒らされていた」空腹のヒグマが喰った夫、赤ん坊、雇い人…「異常に膨らんだ熊の胃から発見された内容物」
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン