国内

高橋克也容疑者の亡き母 「もう一度会いたい」と願っていた

 築40年以上木造2階建ての一戸建て。外壁には伸び放題のツタがからまり、ポストには郵便物やチラシがあふれている。

 地下鉄サリン事件で特別手配中の高橋克也容疑者(54才)が約10年間潜伏していた神奈川県川崎市のアパートから、車で30分ほどしか離れていない空き家。ここが高橋容疑者の実家だ。

 高橋容疑者は横浜市で生まれ、この家で育った。父親は国鉄職員、母親は看護師で、4才年上の兄がいる。工業専門学校を卒業後、市内の電機会社に就職したものの1年で辞め、1987年にオウム真理教に入信して、そのまま出家した。

 そして、地下鉄サリン事件が起こり、息子が容疑者として指名手配された。連日連夜、息子のことが報じられたが、母親にとっては、最愛の息子であることは変わらなかった。

「警察が家を訪ねてきても、現実を受け入れたくなかったのか、何も答えないこともあったようです」(近所の住民)

 1年ほどが経ち、ようやく息子の罪を受け入れるようになり、警察の捜査に進んで協力するようになったという母親。友人には、「息子が申し訳ないことをしてしまった」と謝るようになっていった。

 高齢に加えて、心労もあったのだろう、母親はしだいに体調を崩していく。そして、1年ほど前に末期がんが見つかったという。

「周りの人たちに、寂しそうに“克也にもう一度会いたい”と漏らしてました。やっぱり最後に一度だけでいいから会いたかったんでしょう…」(別の近所の住民)

 その思いは叶わず、昨年9月、母親は89才で帰らぬ人となった。高橋容疑者は、葬儀にも顔を見せることはなかったという。

※女性セブン2012年6月28日号

関連記事

トピックス

オフの日は夕方から飲み続けると公言する今田美桜(時事通信フォト)
【撮影終わりの送迎車でハイボール】今田美桜の酒豪伝説 親友・永野芽郁と“ダラダラ飲み”、ほろ酔い顔にスタッフもメロメロ
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン