国際情報

習近平副主席妻 軍芸術部門トップ就任でやり過ぎを懸念する声

 中国の次期最高指導者、習近平・国家副主席の妻、彭麗媛さん(50)が近く、中国人民解放軍総政治部直轄の軍事芸術学院長と、総政治部歌舞団長に就任することが分かった。

 これは軍総政治部歌舞団の元専属作曲家で、中華文化促進会秘書長の郭洪均氏が中国のインターネットニュース「新浪微博」に明らかにしたもの。

 彭麗媛さんは昨年11月中国文化聯合会副主席に選出されるとともに、同12月には「中国の文化・芸術界では最高の賞」である中国芸術文科賞を受賞したが、「習氏の箔付けに、彭麗媛に賞が授与された。あまりにも身びいき」などとの批判がネット上で巻き起こっていた。さらに、今年は5年に1度の党大会が開催され、夫の習副主席が党総書記に選出されることは確実で、世論の動向を見据え、タイミングを計ったうえで、正式発表されそうだ。

 彭麗媛さんは14歳で、郷里・山東省の山東芸術学校に入学し、その歌唱力が認められて、18歳で地元の中国人民解放軍部隊の軍楽団員(名目は兵士)として入隊し、22歳のときに、難関中の難関と言われた人民解放軍総政治部歌舞団に入団を果たした。歌舞団は主に地方の第一線の部隊の慰問のため、歌や劇を披露するものだが、歌舞団員は芸に専念できる環境が整えられることや、中国全土のほか、海外公演などもあり、極めて恵まれた将来を約束されることで、非常に人気がある。

 彭麗媛さんにとって総政治部歌舞団は“古巣”だけに、その団長に就任することは非常な栄誉に違いない。さらに、軍全体の芸術活動を統括する軍事芸術学院長ともなれば、軍の芸術部門の最高責任者であり、習近平氏の軍への影響力も強まるとの計算があるとみられる。

 中国では一族郎党のなかで、一人が出世すれば、その飼い犬も天に昇るといわれるほどで、親兄弟はもちろんのこと、親戚、縁者までが、その権力の恩恵を受けるといわれるが、いくら人気があったとはいえ、現在の彭麗媛さんは単なる主婦であり、「あまりにもやり過ぎ」と米国を拠点にする中国専門ニュースサイト「多維新聞網」は批判している。

関連キーワード

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
【大麻のルールをプレゼンしていた】俳優・清水尋也容疑者が“3か月間の米ロス留学”で発表した“マリファナの法律”「本人はどこの国へ行ってもダメ」《麻薬取締法違反で逮捕》
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
清武英利氏がノンフィクション作品『記者は天国に行けない 反骨のジャーナリズム戦記』(文藝春秋刊)を上梓した
《出世や歳に負けるな。逃げずに書き続けよう》ノンフィクション作家・清武英利氏が語った「最後の独裁者を書いた理由」「僕は“鉱夫”でありたい」
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《麻薬取締法違反の疑いでガサ入れ》サントリー新浪剛史会長「知人女性が送ってきた」「適法との認識で購入したサプリ」問題で辞任 “海外出張後にジム”多忙な中で追求していた筋肉
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
『週刊ポスト』8月4日発売号で撮り下ろしグラビアに挑戦
渡邊渚さんが綴る“からっぽの夏休み”「SNSや世間のゴタゴタも全部がバカらしくなった」
NEWSポストセブン
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン