国内

23区内でも5000平方メートルのサービス付き高齢者住宅が存在

 有料老人ホームというと高額な一時金が必要で、費用が安い特別養護老人ホームはなかなか入れないのが現状だ。

 そこで注目を浴びているのが「サービス付き高齢者向け住宅」だ。たとえば、今年3月に誕生した『マストライフ古河庭園』は“子育て支援住宅”と“高齢者向け住宅”の多世代交流型賃貸マンションという新しい形をとっている。東京23区内という都会にありながら5000平方メートルの土地に129戸とゆったり。積和不動産シニア賃貸課の峯一さんは言う。

「建物を東棟と西棟に分け、ふたつのタイプの住宅を併設することでプライバシーを守りつつ、納涼祭や屋上庭園に植えたさつまいもの収穫などのイベントで、世代間の交流をはかっています。また、親世帯や子世帯を呼び寄せ、互いの生活やプライバシーを守りながら、容易に行き来ができる新しい二世帯住宅としての提案もしています」

 こちらの物件は東京メトロ南北線の西ヶ原駅から徒歩4分の好立地に位置し、都心へ20分圏内というアクセスのよさにくわえ、窓からは旧古河庭園の緑が見える環境だ。近所には病院や地域包括支援センターなどの医療、福祉施設も充実。週に6日、予約制で提供される食事も自慢だ。

「朝食(500円)と夕食(800円)を食堂の厨房で手作りしています。毎週水曜に翌週の献立が発表されるので、食べたいメニューがあれば申し込む仕組みです。食事は管理栄養士がカロリーコントロールをしているため、朝が約500kcal、夜は約800kcalが目安。

 さらに品数が多く、朝夕合わせて350gの野菜が摂れるので入居者のかたに好評です。“毎日、お腹いっぱい食べているのに5kg減った”という声も聞きました。ほかに厨房で焼いたパンも提供していて喜ばれています」(峯さん)

 建物には工夫がそこここに。

「部屋のなかの寝室、洗面所、トイレ、浴室2か所の計5か所に緊急ボタンが設置されていて、何かあったときに押せばすぐに管理人が駆けつけてくれます。洗面所には人感センサーが設置されているため、12時間感知されないと管理人室に通報されます」(峯さん)

 ほかにも、車いすが通りやすいように玄関は引き戸を採用。空調の効いた内廊下設計で、ドアを開けても温度差をあまり感じないようになる。居室の床にはクッション材が入り、膝への衝撃が少なく、転倒時のケガの防止にもなっている。荷物の多い入居者のためには幅1m、奥行き1.2mの天井まで使えるトランクルーム(月2000円)があるなど至れり尽くせり。そして、こちらの建物は35~71平方メートルと、ゆったりとした間取りになっている。

「要介護2~3ぐらいまでの“アクティブシニア向け”なので、主にお元気なかたが入居されています。なかには有料老人ホームから転居されたかたもいるのですが、ここは自分でなんでも決められる自由さがいいとおっしゃっていますよ」(峯さん)

 将来的に介護度が上がった場合はグループ企業の有料老人ホームの紹介も行っている。

※女性セブン2012年9月27日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)が“イギリス9都市をめぐる過激バスツアー”開催「どの都市が私を一番満たしてくれる?」
NEWSポストセブン
川崎春花
【トリプルボギー不倫の余波】日本女子プロ2022年覇者の川崎春花が予選落ち 不倫騒動後は調子が上向かず、今季はトップ10入り1試合のみ「マイナスばかりの関係だった」の評価も
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
「中野駅前大盆踊り大会」前夜祭でのイベント「ピンク盆踊り」がSNSを通じて拡散され問題に
《中野区長が「ピンク盆踊り」に抗議》「マジックミラー号」の前で記念撮影する…“過激”イベントの一部始終
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン
『東宝シンデレラ』オーディション出身者の魅力を山田美保子さんが語ります
《第1回グランプリは沢口靖子》浜辺美波、上白石姉妹、長澤まさみ…輝き続ける『東宝シンデレラ』オーディション出身者たちは「強さも兼ね備えている」
女性セブン
9月6日から8日の3日間、新潟県に滞在された愛子さま(写真は9月11日、秋篠宮妃紀子さまにお祝いのあいさつをするため、秋篠宮邸のある赤坂御用地に入られる様子・時事通信フォト)
《ますます雅子さまに似て…》愛子さま「あえて眉山を作らずハの字に落ちる眉」「頬の高い位置にピンクのチーク」専門家が単独公務でのメイクを絶賛 気品漂う“大人の横顔”
NEWSポストセブン
川崎市に住む岡崎彩咲陽さん(当時20)の遺体が、元交際相手の白井秀征被告(28)の自宅から見つかってからおよそ4か月
「骨盤とか、遺骨がまだ全部見つかっていないの」岡崎彩咲陽さんの親族が語った “冷めることのない怒り”「(警察は)遺族の質問に一切答えなかった」【川崎ストーカー殺人】
NEWSポストセブン
シーズンオフをゆったりと過ごすはずの別荘は訴訟騒動となっている(時事通信フォト)
《真美子さんとの屋外プール時間も》大谷翔平のハワイ別荘騒動で…失われ続ける愛妻との「思い出の場所」
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン