ライフ

納豆×麻婆豆腐 企業レシピ本の奇抜な食べ合わせを検証した

納豆+マーボー豆腐の奇抜コラボ『おかめちゃんの納豆レシピ』実食

 カルピス、おかめ納豆、永谷園のお茶漬け海苔、紀文の豆乳、カゴメトマトジュース、三ツ矢サイダー、S&Bのカレー粉、カルビーのフルグラ、ミツカンのお酢――これらに共通するものは何でしょうか? 答えは“企業公認”のレシピ本が出ていること。いま、企業レシピ本が続々と発売されている。その中でも、他に先駆けて昨年6月に発売された『カルピス社員のとっておきレシピ』(池田書店)は9万部のヒットとなったという。

 本を開くと、こんな食べ方(飲み方)があったのか?! と驚くほど種類豊富なレシピが並ぶ。カルピスだけでも110レシピ。だが、こんなにあると、今夜作ってみようと思う手軽なものから、意外だけど美味しそうなもの、本当に美味しいのか? と首をかしげるキミョーなものまで。

 そこで今回、企業レシピ本の中から編集部が、あえて一見食べ合わせの悪そうな5レシピを選択。実際の味や栄養価について、栄養学博士の白鳥早奈英さんに解説してもらった(「」内、白鳥さん)。

■納豆マーボー豆腐(『おかめちゃんの栄養たっぷり納豆レシピ』より)
レシピ概要:納豆入りのマーボー豆腐

「どちらも大豆製品である納豆と豆腐の組み合わせは、“親子丼”のような、アイディア料理ですね。ただ、納豆は温めると臭いがきつくなるので、苦手な人には、普通に食べるよりも辛いかもしれません。栄養的には、豆腐のカルシウム、納豆のイソフラボン、マグネシウムが豊富にとれます。ただ、加熱することで納豆に含まれる酵素が失われるのが残念な点です」

■カレー酒かす汁(『S&B社員のとっておき赤缶カレー粉レシピ』より)
レシピ概要:カレー粉の入った、野菜たっぷりの酒かす汁

「酒かすには豊かな風味があるのですが、カレーによってそれが消されてしまう。この点はもったいないですね。ただ、カレーには唐辛子やターメリックが含まれており、体を温め血行をよくします。これから寒くなる時期には良いと思います」

■カルピス入りごま豆腐(『カルピス社員のとっておきレシピ』より)
レシピ概要:練り白ゴマにカルピスを加えて固めたごま豆腐

「意外な組み合わせで面白いですね。カルピスに含まれる乳酸菌は加熱で失われますが、乳酸菌の甘みや糖分、旨みが隠し味になって美味しいと思います。練り白ごまに含まれるカルシウム・マグネシウムの吸収をより良くするには、最後に『かつお節』をかけることをお勧めします。そうすれば、ビタミンDもとれますよ」

■フルグラバーグ(『社員公認フルグラレシピ』より)
レシピ概要:タネにフルグラ使用し、フルグラソースをかけたハンバーグ

「つなぎのパン粉の代わりに、シリアルのフルグラを使ったレシピですね。パサパサしますから、しっとりジューシーなハンバーグを思い浮かべて食べるとあれっ? となる。従来のハンバーグとは違ったものとして食べればよいでしょう。栄養価的にはとても良いです。フルグラに含まれる繊維質が、肉の脂肪やコレステロールの吸収を妨げますから、肉を控えている高血圧の方、ダイエット中の方におすすめです」

■フルグラ入りホットミルク&和風だし(『社員公認フルグラレシピ』より)
レシピ概要:フルグラに、和風だしを溶かしたホットミルクをかける

「和風だしが『かつお』だしであれば、カルシウムの吸収を高めます。ただ、『かつお』だしは温めると風味が強くなり、生臭いと感じる人も。ですから私は、だしではなく、コンソメスープにすることを提案しますね。栄養価的にもゼラチン質やたんぱく質がとれ、より美味しくいただけるのではないでしょうか」

 奇抜な組み合わせに見えるレシピにも、味や栄養学的にそれぞれの意味があるようだ。家庭料理のマンネリ打破のために、たまには変わりダネも試してみるのもよいかもしれない。詳しい作り方については、各本をご参照ください。

関連キーワード

関連記事

トピックス

高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
宮城県栗原市でクマと戦い生き残った秋田犬「テツ」(左の写真はサンプルです)
《熊と戦った秋田犬の壮絶な闘い》「愛犬が背中からダラダラと流血…」飼い主が語る緊迫の瞬間「扉を開けるとクマが1秒でこちらに飛びかかってきた」
NEWSポストセブン
全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン