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北京が厳戒警備 タクシーの窓開かず子供の玩具に購入制限も

 反日デモの例を挙げるまでもなく、中国は今、大きなうねりの中にある。中国の情勢に詳しいジャーナリスト・富坂聡氏が指摘する。

 * * *
 予定より一ヵ月遅れてスタートする中国共産党第十八回全国代表大会(十八大)を前に、北京は異様なピリピリムードに包まれている。

 まず北京の警備では、隣の河北省から警察官を増員して当るのに加えて、天津からも応援を要請するという。従来にはない厳しい体制が敷かれている。

 強化されたのは動員される警察官の規模だけではない。一般の市民が利用する交通機関にまで及んでいる。

 例えばタクシーだが、タクシーの窓は、開閉するための取っ手が当局の指導のためにすべて取り外され、窓がまったく開かないようになっている。これは政治的意図をもったグループがビラを撒かないように考え出されたものだという。

 さらにテロ対策なのか。子供のおもちゃまでが購入制限を受けているという。

「ラジコンの飛行機やヘリコプターのおもちゃです。つい最近、子供と一緒に買いに行ったら、『身分証の提示がなければ売ることができない』と断られました。店員も苦笑していましたが、規則を守らないと商売に響きますからね」と北京でコンサルタント会社を経営する元官僚は電話のなかでため息をついた。

 この異常ほどのピリピリムードは、共産党権力の自信の無さの裏返しなのだろう。

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