ライフ

シスターになろうと思った理由 「神に呼ばれた」「招かれた」

 ノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さんが、修道女として学んだことをまとめた『置かれた場所で咲きなさい』が70万部を超えるベストセラーとなっている。謎に包まれているイメージのある修道女だが、いったいどんな生活を送るのだろうか。

 日本のキリスト教信者は人口の1~2%と少ない。その信者たちの中でも、非常に信仰に厚い女性たちが目指すのが修道女。キリスト教徒は洗礼(入信の儀礼)を受けて信者となり、毎週日曜日のミサ(礼拝)などに通うが、修道女たちはもっと厳格だ。宗教学者の島田裕巳さんが解説する。

「修道女は、いわば人生そのものが信仰の道。修道女になると、基本的に、教会に隣接する修道院などで暮らし、一生涯をそこで過ごすことになります。恋愛や結婚も禁止。これは、神様に『清貧』(=自分のものを持たず、貧しくとも清く、神様だけを頼って生きる)、『貞潔』(=神様と人々のために、一生独身で奉仕する)、『従順』(=修道院の上長をとおして神様の望みを知り、生きる)という3つの誓いを立てるからです」

 この誓いは、「キリストとの結婚」ともいわれ、そのシンボルとして指輪やロザリオを渡す修道院もあるという。

 女性向けの修道院を持つ修道会は、日本全国に約100あり、外国人を含めて約5500人が暮らす。なぜ、彼女たちは一般の信者では満足せず、修道女になることを選んだのか。自らも洗礼を受けたクリスチャンで、修道女たちへのインタビュー取材をしている、ライターの渡辺麻実さんはこう語る。

「皆さんに『なぜシスターになろうと思ったのですか?』と質問しますと、必ず『神に呼ばれた』『神様に招かれた』と、おっしゃいます。お祈りしている最中に、神様の声が聞こえて、召出される(=呼び出される)神秘的な体験があったといいます。それが、神様に選ばれたことの証で、一生修道女でいようと確信する瞬間なのだそうです」

 渡辺麻美さんによると、修道女たちの多くに共通点が見られるという。両親が敬虔なクリスチャンだったり、あるいは、仏教徒でも信心深く、宗教への精神的な壁がない人が多いという。

※女性セブン2012年11月22日号

関連記事

トピックス

今季のナ・リーグ最優秀選手(MVP)に満票で選出され史上初の快挙を成し遂げた大谷翔平、妻の真美子さん(時事通信フォト)
《なぜ真美子さんにキスしないのか》大谷翔平、MVP受賞の瞬間に見せた動きに海外ファンが違和感を持つ理由【海外メディアが指摘】
NEWSポストセブン
国仲涼子が語る“46歳の現在地”とは
【朝ドラ『ちゅらさん』から24年】国仲涼子が語る“46歳の現在地”「しわだって、それは増えます」 肩肘張らない考え方ができる転機になった子育てと出会い
NEWSポストセブン
柄本時生と前妻・入来茉里(左/公式YouTubeチャンネルより、右/Instagramより)
《さとうほなみと再婚》前妻・入来茉里は離婚後に卵子凍結を公表…柄本時生の活躍の裏で抱えていた“複雑な感情” 久々のグラビア挑戦の背景
NEWSポストセブン
インフルエンサーの景井ひなが愛犬を巡り裁判トラブルを抱えていた(Instagramより)
《「愛犬・もち太くん」はどっちの子?》フォロワー1000万人TikToker 景井ひなが”元同居人“と“裁判トラブル”、法廷では「毎日モラハラを受けた」という主張も
NEWSポストセブン
兵庫県知事選挙が告示され、第一声を上げる政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏。2024年10月31日(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志容疑者、14年前”無名”の取材者として会見に姿を見せていた「変わった人が来るらしい」と噂に マイクを持って語ったこと
NEWSポストセブン
千葉ロッテの新監督に就任したサブロー氏(時事通信フォト)
ロッテ新監督・サブロー氏を支える『1ヶ月1万円生活』で脚光浴びた元アイドル妻の“茶髪美白”の現在
NEWSポストセブン
ロサンゼルスから帰国したKing&Princeの永瀬廉
《寒いのに素足にサンダルで…》キンプリ・永瀬廉、“全身ブラック”姿で羽田空港に降り立ち周囲騒然【紅白出場へ】
NEWSポストセブン
騒動から約2ヶ月が経過
《「もう二度と行かねえ」投稿から2ヶ月》埼玉県の人気ラーメン店が“炎上”…店主が明かした投稿者A氏への“本音”と現在「客足は変わっていません」
NEWSポストセブン
自宅前には花が手向けられていた(本人のインスタグラムより)
「『子どもは旦那さんに任せましょう』と警察から言われたと…」車椅子インフルエンサー・鈴木沙月容疑者の知人が明かした「犯行前日のSOS」とは《親権めぐり0歳児刺殺》
NEWSポストセブン
10月31日、イベントに参加していた小栗旬
深夜の港区に“とんでもないヒゲの山田孝之”が…イベント打ち上げで小栗旬、三浦翔平らに囲まれた意外な「最年少女性」の存在《「赤西軍団」の一部が集結》
NEWSポストセブン
スシローで起きたある配信者の迷惑行為が問題視されている(HP/読者提供)
《全身タトゥー男がガリ直食い》迷惑配信でスシローに警察が出動 運営元は「警察にご相談したことも事実です」
NEWSポストセブン
「武蔵陵墓地」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月10日、JMPA)
《初の外国公式訪問を報告》愛子さまの参拝スタイルは美智子さまから“受け継がれた”エレガントなケープデザイン スタンドカラーでシャープな印象に
NEWSポストセブン