芸能

『アイアンシェフ』の新鉄人選びにプロデューサー苦労した

 13年ぶりに復活した“料理の鉄人”『アイアンシェフ』(フジテレビ系)。2代目主宰に迎えられた玉木宏をかつての鹿賀丈史と、新たな「アイアンシェフ」を元祖・鉄人と比べて楽しんだファンも多いだろう。しかしリニューアルに当たって、制作スタッフたちにも相当なプレッシャーがあったという。

 番組プロデューサーになった山本布美江さん(37才)が言う。

「『料理の鉄人』のイメージがいまだにみなさんの記憶に鮮烈に残っているので、いいところは残しつつ、どうやって進化させようか、いろいろ悩みました。中でも悩んだのは誰をアイアンシェフに選ぶかということ。前回の鉄人は個性が強くてキャラクターが立っていて、しかも料理の腕前がよかったですから。

 今は、ミシュランや食べログ、ぐるなびなど、みなさんが自分でレストランを評価して楽しむ時代になっていますから、レストランの格や料理のおいしさなどもわかるわけです。もちろん、いきなり食材を言い渡されて、毎回いろんなバリエーションのものをその場でいきなり作るのは大変な作業ですから、高い技術を持っていなければいけませんからね。視聴者にアイアンシェフとして納得してもらえるような料理人を探す作業は、収録直前まで続きました」

 山本さんをはじめとするスタッフたちは、フードライター、料理学校の教師など、優れた料理人を知っていそうな人々に声をかけて候補者を選んだ。実際にその店に出向き、料理人が出す料理の味を自分の舌でも確かめたという。

「どのお店も人気店ばかりですから、そもそもお店を予約するところからひと苦労。時間ばかりが過ぎて毎日ヒヤヒヤしていました」(山本さん)

 そうして選ばれた3人は、「料理界に詳しい人でも皆が納得できる人に決まった」と山本さんは胸を張る。

 和食は、黒木純さん(34才)。東京・湯島で『くろぎ』を構える若き料理人で、半年先まで予約でいっぱいという人気店の店主だ。初代和の鉄人・道場六三郎さんは黒木さんについて次のように話す。

「黒木さんはあの年齢にしては包丁さばきがしっかりしている。あとは食べやすくするのも仕事のうち。口に入れた時に、ちょっと噛み切れなかったらダメなんです」

 中華のシェフは、13年前に鉄人・陳建一さん(56才)を倒し、次なる鉄人に内定していたものの、番組の放送終了で幻となった、『トゥーランドット臥龍居』の総料理長、脇屋友詞さん(54才)。陳さんは脇谷さんをこう話す。

「脇屋くんは勉強家で、百戦錬磨のつわものです。フレンチもイタリアンも和食も、いろんなジャンルに精通していて、全部中華に取り入れて、自分の世界にしてきた」

 そして、フレンチのシェフは、世界のモダンフレンチをけん引する巨匠、ジョエル・ロブションさん(67才)が絶大な信頼をおき、世界展開の先鋒として活躍する須賀洋介さん(35才)だ。

 道場さんは「須賀さんは非常にフットワーク、つまり段取りがよかった。ロブションが海外店をオープンする時に必ず彼が行って店開きをするから、こういう戦いの場に慣れている」と話す。

 そして、あと1枠は今後、ノミニー(候補者)の中から選ぶという形式になっている。

※女性セブン2012年11月22日号

関連記事

トピックス

ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
渡邊渚さん(撮影/藤本和典)
「私にとっての2025年の漢字は『出』です」 渡邊渚さんが綴る「新しい年にチャレンジしたこと」
NEWSポストセブン
ラオスを訪問された愛子さま(写真/共同通信社)
《「水光肌メイク」に絶賛の声》愛子さま「内側から発光しているようなツヤ感」の美肌の秘密 美容関係者は「清潔感・品格・フレッシュさの三拍子がそろった理想の皇族メイク」と分析
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン