国内

元民主党議員 小沢一郎と亀井静香がまとまると聞いている

 連日繰り広げられる総選挙を睨んだ政党や、政治家たちのパフォーマンス。だが、政治を知り尽くした村上正邦氏(元自民党参院議員)、平野貞夫氏(元民主党参院議員)、筆坂秀世氏(元共産党参院議員)は呆れ果てていた。3人が「こんなの政治といえるか、選挙といえるか!」とばかりに緊急鼎談する。

 * * *
村上:まあしかし、15も政党があるのはちょっと異常だわな(11月20日時点)。民自公に対してある程度固まらないといけない。

筆坂:選挙対策で新党を作っているだけだからね。

村上:そう。このままだと全滅だから、まとまる可能性はありますよ。こんなに多かったら、有権者も選べない。維新とは別に、渡辺喜美(みんなの党代表)を亀井静香(減税日本・反TPP・脱原発を実現する党幹事長)と小沢一郎(国民の生活が第一代表)が担ぐのはどうか。第3極といっても3つか4つぐらいにしておかないと。

筆坂:渡辺さんも、ずっとみんなの党をやっていくつもりはなくて、最初から「政界再編の起爆剤になる」といっていて、消滅する政党を作っているんだから。私は渡辺さんはそんなに筋が悪くないと思っている。彼はブレていないでしょう。

村上:あいつは口を開けばアジェンダ、アジェンダで、アジェンダ病だけどね(笑い)。

筆坂:自民党を出て、それなりに存在感のある党を作ったという点は評価できますよ。

村上:渡辺さんには安倍(晋三・自民党総裁)さんにない泥臭さがあるよね。百姓の匂いがする。

平野:ただ、政界再編というが、渡辺さんはそのためのストラテジーをもってない。票を釣るための「政界再編」でしかない。

筆坂:それはそうかもしれない。その意味では、一貫してブレてないのは亀井さん。選挙で国民の支持を得られるかどうかわからないけれども、自分の信念を貫いて筋は通している。

村上:最近聞いた話だけど、亀井は小沢に接触をはかろうとしているが、門前払いされているらしい。だから亀井に「お前、小沢に嫌われているよ」と教えてやったんだが(笑い)、平野さん、なんで小沢は亀井に会ってあげないの?

平野:いや、私は関与していませんが、まとまるという方向で話が進んでいると聞いています。11月19日の記者会見では反TPP、脱原発、消費増税凍結の3つが一致するなら、どことでも組むという話でした。

村上:それで亀井は新党の名前を「反TPP・脱原発・消費増税凍結を実現する党」というおかしな名前にしたのか。合流すれば党名はなくなるからな。小沢が亀井を立てて抱えりゃいいんですよ。小沢が表に出ても、嫌われているから勝てないし(笑い)。

筆坂:だから、維新に袖にされたみんなの党や減税日本も、亀井さんも小沢さんも新党大地もみんな一緒になればいいんですよ。このなかで誰を立てるかといったら、渡辺さんしかいないでしょう。そうでもしないと第3極なんて自滅ですよ。

【鼎談参加者】
●むらかみ・まさくに:1932年生まれ。1980年に参議院議員初当選。自民党国対委員長、労働大臣、参議院自民党幹事長、参議院議員会長を歴任した。

●ひらの・さだお:1935年生まれ。衆議院事務局に務めた後、1992年に参議院議員初当選。自民党、新進党、自由党、民主党を渡り歩いた。

●ふでさか・ひでよ:1948年生まれ。日本共産党入党後、1995年に参議院議員初当選。党中央委員会常任幹部委員、書記長代行などを務めた。

※週刊ポスト2012年12月7日号

関連キーワード

トピックス

WSで遠征観戦を“解禁”した真美子さん
《真美子さんが“遠出解禁”で大ブーイングのトロントへ》大谷翔平が球場で大切にする「リラックスできるルーティン」…アウェーでも愛娘を託せる“絶対的味方”の存在
NEWSポストセブン
ベラルーシ出身で20代のフリーモデル 、ベラ・クラフツォワさんが詐欺グループに拉致され殺害される事件が起きた(Instagramより)
「モデル契約と騙され、臓器を切り取られ…」「遺体に巨額の身代金を要求」タイ渡航のベラルーシ20代女性殺害、偽オファーで巨大詐欺グループの“奴隷”に
NEWSポストセブン
高校時代には映画誌のを毎月愛読していたという菊川怜
【15年ぶりに映画主演の菊川怜】三児の子育てと芸能活動の両立に「大人になると弱音を吐く場所がないですよね」と心境吐露 菊川流「自分を励ます方法」明かす
週刊ポスト
ツキノワグマは「人間を恐がる」と言われてきたが……(写真提供/イメージマート)
《全国で被害多発》”臆病だった”ツキノワグマが変わった 出没する地域の住民「こっちを食いたそうにみてたな、獲物って目で見んだ」
NEWSポストセブン
2020年に引退した元プロレスラーの中西学さん
《病気とかじゃないですよ》現役当時から体重45キロ減、中西学さんが明かした激ヤセの理由「今も痺れるときはあります」頚椎損傷の大ケガから14年の後悔
NEWSポストセブン
政界の”オシャレ番長”・麻生太郎氏(時事通信フォト)
「曲がった口角に合わせてネクタイもずらす」政界のおしゃれ番長・麻生太郎のファッションに隠された“知られざる工夫” 《米紙では“ギャングスタイル”とも》
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
東京都慰霊堂を初めて訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年10月23日、撮影/JMPA)
《母娘の追悼ファッション》皇后雅子さまは“縦ライン”を意識したコーデ、愛子さまは丸みのあるアイテムでフェミニンに
NEWSポストセブン
将棋界で「中年の星」と呼ばれた棋士・青野照市九段
「その日一日負けが込んでも、最後の一局は必ず勝て」将棋の世界で50年生きた“中年の星”青野照市九段が語る「負け続けない人の思考法」
NEWSポストセブン
2023年に結婚を発表したきゃりーぱみゅぱみゅと葉山奨之
「傍聴席にピンク髪に“だる着”姿で現れて…」きゃりーぱみゅぱみゅ(32)が法廷で見せていた“ファッションモンスター”としての気遣い
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン