ライフ

89才料理研究家 母親直伝のイクラ入り雑煮の作り方を伝授

『きょうの料理』『あさイチ』(ともにNHK)などで人気の料理研究家、“ばぁば”こと鈴木登紀子さん(89才)が、母親直伝という南部雑煮のレシピを紹介する。

 * * *
 私の母が作ってくれた「南部雑煮」は、いくらのたっぷり入った豪華なものでした。故郷の青森県八戸は海の町でしたから、こんなぜいたくができたのでしょう。三が日はこの南部雑煮をいただきました。

 作り方(2人分)は、まず、いくら大さじ4に酒大さじ1をふっておきます。

 大根150g、にんじん・ごぼう各30gは3cm長さの短冊切りにして、大根から順にゆでます。鶏ささみ肉2本はそぎ切りにし、酒・薄口しょうゆ各小さじ1をふります。

 鍋にだし汁3カップと大根、にんじん、ごぼうを入れ、ひと煮立ちさせて鶏ささみ肉を加えます。塩・薄口しょうゆ・酒各小さじ1/2で調味してください。調味料は必ず味をみながら加えますよ。足し算はできても、引き算はできませんからね。

 温めたお椀に野菜を少量ずつ敷き、やわらかくしたおもちをのせます。紅白のかまぼこ各1切れずつと残りの野菜、鶏肉、そしていくらを見栄えよくのせ、熱いお汁を張ります。

 最後に三つ葉、ゆずの皮をあしらって出来上がりです。

 いくらを少し添えるだけで、おもてなしにも充分な風格になります。「大切に思われている」ことが伝わりますから、お客様にも必ずや喜んでいただけるはずです。

 ところで、4日目以降はというと、せん切り大根を主体ににんじん、油揚げなどを入れ、みそで味を調えた上で、青みにせりを散らした「ひき菜雑煮」をいただきました。この伝統は、鈴木家、そして私の娘たちの家庭でも受け継がれております。

 昔は、具材と味つけを変えることで、お雑煮を飽きずに楽しむこと、そして普段の暮らしの心構えに戻ることを促したのでしょうね。 こんな素朴な「ひき菜雑煮」もまた、私にとりましては、こっくりとおいしい、忘れがたき“おふくろの味”です。

※女性セブン2012年12月27日・1月1日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン