国際情報

特許権侵害に莫大な賠償命令で韓国パクリ商法に限界が到来か

 円安が一気に進み、アベノミクスに強い反発を示すのが韓国だ。実は技術力がなく、ウォン安が最大の武器だった彼らは今、焦りに焦っている。ジャーナリストの室谷克実氏が、アベノミクスで崩壊寸前の韓流ビジネスモデルについて解説する。

 * * *
「脱デフレ」「円高是正」を掲げるアベノミクスは、図らずも韓国経済が“砂上の楼閣”であることを炙り出すだろう。韓国メディアは、今はまだアベノミクスについて「日本の右傾化の象徴である」などと感情的でピントの外れた論評をするだけだが、実質的な影響を受けるのはこれからだ。

 これまでの韓国の躍進は、いわゆるリバースエンジニアリング、つまり売れている先行商品を分解・解析してコピーし、より廉価で販売するというビジネスモデルで成立していた。一番の“お手本”を提供していたのは日本だから、エレクトロニクス(サムスン、LG)や自動車(現代)といった韓国企業の得意分野は、日本企業のそれとぴったり重複する。円安で日本メーカーが価格競争力を取り戻せば、韓国経済を支えたそれらの業種に大打撃を与える。

 また、アップルがサムスンを訴えたように、パクリ製品には世界から厳しい目が向けられるようになった。特許権侵害には莫大な賠償の支払い命令が下されるケースが増えており、“パクリ商法”は割に合わなくなりつつある。

 危機感を覚えた韓国企業が方針転換し、技術革新を起こして競争力を高めようにも、生産現場を担うブルーカラーの人手不足が深刻だ。現代重工業のような韓国を代表する大企業が、賃金も他の中小企業のブルーカラーとは比べ物にならないほどの好待遇で社員を募集しているのに、若い労働者が集まらず定年延長で急場を凌ぐ事態に陥っている。「現場軽視」の国民意識が遠因になっていると考えられる。

※SAPIO2013年4月号

関連キーワード

トピックス

どんな役柄でも見事に演じきることで定評がある芳根京子(2020年、映画『記憶屋』のイベント)
《ヘソ出し白Tで颯爽と》女優・芳根京子、乃木坂46のライブをお忍び鑑賞 ファンを虜にした「ライブ中の一幕」
NEWSポストセブン
相川七瀬と次男の凛生君
《芸能界めざす息子への思い》「努力しないなら応援しない」離婚告白の相川七瀬がジュノンボーイ挑戦の次男に明かした「仕事がなかった」冬の時代
NEWSポストセブン
俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト