夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回寄せられたのは、商社勤務のご主人(45歳)。奥様(42歳)から厳しい“お仕置き”を言いつけられました。
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女房と「次の日曜は一緒に出かけよう」と約束していても、上司から「接待ゴルフに付き合ってくれ」と誘われることがあるんです。当然、女房はおかんむり。
「罰として10日間、エッチ禁止! 別のベッドで寝て」
20代の頃は我慢できず、女房のベッドに忍びこんで行って、「ダメだっていってるでしょ!」と撥ねつけられたりもしました。でも、40を過ぎてからは「やったあ! 10日間は伸び伸びと一人で寝られる!」ですよ。が、僕のこの変化に女房も気付いてしまいました。
「朝から清々しい表情ねぇ。『エッチ禁止』はやめたわ。これからのお仕置きは『10日間、毎日エッチ』にするから」って、そ、そんなあ! ここは必死に抗議です。
「それって我が家の憲法を改正するってことだぞ!」
「何よ、憲法って?」
「第9条、戦争の放棄。我が家では性欲の放棄だ。10日間、放棄するって決めていたのに、キミは改正しようとしている。安倍さんや石原さんだって、9条よりまず96条の改正だといってるんだ。いきなり、9条に踏み込むのはおかしい!」
「何、わけのわかんないこといってるのよ! 絶対、実行してもらいますからね!」
10日間連続なんて……。命あっての物種です。最近は上司の誘いも断わって家族サービスを優先。すると、女房がシビレを切らしたように、「ねぇ、たまには私との約束を破ってゴルフに行ってもいいのよ」だって。その手は桑名の焼きハマグリだよ!
※週刊ポスト2013年6月7日号