ライフ

腐らせない賢い食材保存と調理保存の方法6種 専門家が解説

 今年の夏も猛暑が続いているが、食品保存には厳しすぎる季節の到来。腐らせない食材保存、ムダにしない調理保存とは? 東京農業大学客員教授の徳江千代子さんに、解説してもらった。

「“安いから”とまとめて買っても、買ったままポンと冷蔵庫に入れると腐る原因に。特に、野菜は水に触れた部分から傷むので袋についた水滴は天敵です。夏こそ正しい保存方法を実践して買った食材をすべて使い切りましょう」(徳江さん・以下「」内同)

Q1:しょうゆやスパイス類は冷蔵保存が正しいですか?

A:どちらも冷蔵保存です。冷蔵1か月(しょうゆ開封後)、冷蔵賞味期限(スパイス開封後)。

「しょうゆは常温保存するとアミノ酸と糖が反応して褐変しやすいので開封後は冷蔵。夏は未開封でも冷蔵のほうが安心。スパイスも酸化が少なく香りもキープできる冷蔵保存にしましょう。いずれも未開封ならば賞味期限まで」

Q2:傷みやすいきのこ類や厚揚げは冷凍保存できるの?

A:きのこはOK、厚揚げは好ましくないです。冷蔵1週間、冷凍1か月(きのこ類)。

「しいたけは個包装で、えのきやしめじは使いやすい量をラップで密閉しアルミ箔で包んで冷凍できます。冷蔵の場合はペーパータオルに包んでビニール袋に。厚揚げは冷蔵で、未開封ならば、消費期限まで。開封後は4~5日」

Q3:なすやきゅうりを新鮮に保存するには?

A:ペーパータオルとビニール袋で鮮度キープ。冷蔵2~3日。

「野菜の多くは水が苦手で、同種類の野菜でも触れた部分から傷んできます。きゅうり5本なら、1本ずつペーパータオルで包装し、5本一緒にビニール袋に入れて閉じましょう。トマトやピーマンも同様」

Q4:切り身の魚をおいしく冷凍・解凍する方法は?

A:冷凍はピッチリ包み、解凍は自然解凍を。冷凍2~3週間

「汚れをふき、ペーパータオルで包んでラップでピッチリ密閉。さらにアルミ箔で包む。解凍は冷蔵室で自然解凍ですが、解凍後の時間が経ちすぎるとうまみも失われるので、水分が出る前に調理しましょう」

Q5:常温保存の根菜類だけど、夏も常温でいいの?

A:夏は冷蔵保存がベター。冷蔵1か月(にんじん・じゃがいも)、冷蔵2週間(大根)

「本来は新聞紙に包んで紙袋へ入れて涼しい場所で保存しますが、涼しい場所の確保が難しい場合は野菜室へ。基本的にはQ2と同様にペーパータオルとビニール袋を使った保存になりますが、ムレに弱いにんじんはビニール袋を開けたままで保存しましょう」

Q6:冷蔵庫にバナナを入れてもすぐに黒ずまない方法は?

A:直置きはNG、吊して保存。常温3日、冷凍2か月(購入後すぐ皮をむいてラップで密閉しアルミ箔で包む)

「接触部分から傷むのでS字フックやひもで吊して保存。黒いシミが出たら、皮をむいてラップで密閉し冷蔵すれば、プラス1週間長持ちします」

※保存日数は、おいしく食べられる期間の目安です。1日は24時間を指します。

※ビニール袋はポリ袋や密閉容器で、アルミ箔は冷凍保存用袋や密閉容器で代用できます。

※女性セブン2013年7月25日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
『あんぱん』“豪ちゃん”役の細田佳央太(写真提供/NHK)
『あんぱん』“豪ちゃん”役・細田佳央太が明かす河合優実への絶対的な信頼 「蘭子さんには前を向いて自分の幸せを第一にしてほしい。豪もきっとそう思ったはず」
週刊ポスト
韓国アイドルグループ・aespaのメンバー、WINTERのボディーガードが話題に(時事通信フォト)
《NYファッションショーが騒然》aespa・ウィンターの後ろにピッタリ…ボディーガードと誤解された“ハリウッド俳優風のオトコ”の「正体」
NEWSポストセブン
「第65回海外日系人大会」に出席された秋篠宮ご夫妻(2025年9月17日、撮影/小倉雄一郎)
《パールで華やかさも》紀子さま、色とデザインで秋を“演出”するワンピースをお召しに 日系人らとご交流
NEWSポストセブン
立場を利用し犯行を行なっていた(本人Xより)
【未成年アイドルにわいせつ行為】〈メンバーがみんなから愛されてて嬉しい〉芸能プロデューサー・鳥丸寛士容疑者の蛮行「“写真撮影”と偽ってホテルに呼び出し」
NEWSポストセブン
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(左/共同通信、右/公式サイトより※現在は削除済み)
《“やる気スイッチ”塾でわいせつ行為》「バカ息子です」母親が明かした、3浪、大学中退、27歳で婚約破棄…わいせつ塾講師(45)が味わった“大きな挫折
NEWSポストセブン
池田被告と事故現場
《飲酒運転で19歳の女性受験生が死亡》懲役12年に遺族は「短すぎる…」容疑者男性(35)は「学校で目立つ存在」「BARでマジック披露」父親が語っていた“息子の素顔”
NEWSポストセブン
個別指導塾「スクールIE」の元教室長・石田親一容疑者(公式サイトより※現在は削除済み)
《15歳女子生徒にわいせつ》「普段から仲いいからやっちゃった」「エスカレートした」“やる気スイッチ”塾講師・石田親一容疑者が母親にしていた“トンデモ言い訳”
NEWSポストセブン
交際が報じられた赤西仁と広瀬アリス
《赤西仁と広瀬アリスの海外デートを目撃》黒木メイサと5年間暮らした「ハワイ」で過ごす2人の“本気度”
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
「週刊ポスト」本日発売! 「高市総理を阻止せよ」イカサマ総裁選の裏ほか
NEWSポストセブン