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胃がん原因のピロリ菌は母から子への口移しで感染する恐れも

 人口わずか1295人の栃木県下都賀郡岩舟町小野寺地区。「江田クリニック」院長の江田証さん(42才)は、生まれ育ったこの地区で、唯一の病院を開業している。胃がんの名医として、東京などからも1日約200人の患者が訪れる。

 江田さんは、幼いころに近所のお年寄りが相次いで胃がんで亡くなったことがきっかけで、医師を志した。

 胃がんは日本人の15人に1人がかかる病気で、2011年のがんの部位別死亡者は肺がんに次いで2番目に多い。胃がんの原因の99%以上を占めるのは細菌「ピロリ菌」だが、そのピロリ菌に感染していても、薬を服用すれば、1週間で除菌が可能だ。

 今年2月には胃炎患者の除菌が健康保険適用内ともなっている。だが、ピロリ菌検査を受ける人はまだ少なく、江田さんは、一般には知識が浸透していないと憂える。

「例えば、胃がんの原因であるピロリ菌は人から人へうつると知っていますか? 母親から子供への口移しでも感染してしまうんですよ。胃がんが“うつる病気”ということを知らない人がまだ多い」

 6000万人の日本人が今ピロリ菌に感染しているといわれている。胃がんは60代から非常にかかりやすくなるといわれているため、このままの状態が続けば、団塊世代を中心に胃がん患者がますます増えてしまうという。

※女性セブン2013年7月25日号

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