ビジネス

運用タイミングで差が開く「金持ちサイクルと貧乏サイクル」

“お金のお医者さん”として知られる「家計の見直し相談センター」の藤川太氏がお金に関する固定観念を解きほぐす『マネーポスト』連載「お金持ちの方程式」。ここでは、お金持ちとそうでない人の、運用タイミングの違いについて解説する。

 * * *
 ご承知の通り、相場には波があります。昨今の株価にしても為替にしても、確かに大きな波もありますが、そのなかでは上がったり下がったりを繰り返すわけです。

 ところが、運用が下手な人は「いま買わなければ損」とでもいわんばかりに、株価や為替が大きく動いた、言い換えればリスクが高まってから大きく運用しようとします。だから多くの人はこれだけ株高となってもリーマン・ショック後の損失を取り戻すことに明け暮れてしまう。

 それでは、いつまで経っても「貧乏サイクル」から抜け出すことはできません。底値圏ではなかなか手を出せず、だいぶ値上がりしたところでようやく買いに行く。結果的に高値掴みとなり、その後下落基調に転じてしまうと、今度は早めに損切りしておけばよかったのに、「いつかは上がる」と思い込んで売るに売れない塩漬けにしてしまう。

 あげくにさらなる下落に見舞われて、ついに心が折れ、結局は手放してしまう。そして、次の上昇局面を迎えても投じる資金が乏しいというサイクルに陥ってしまうのです。

 これに対し、本当のお金持ちは、みんなが悲鳴を上げているような底値圏で厚く買っており、天井圏ではほとんど手を出しません。安く仕込んでいるから天井圏で高く売ることができ、大きな利益を確保することができるわけです。そして底値圏に至るまでに売るものがほとんどなくなり、再び底値圏で大きく買える投資余力が生まれるという好循環となる。これが「金持ちサイクル」です。

 投資の入門書にも書かれているような「長期」で「分散」というのはあくまでセオリーであって、せいぜい平均的なリターンが期待できるだけ。ましてや、いまや「世界同時バブル」が「世界同時暴落」に転じるケースも少なくない。さまざまな運用先にリスク分散しているつもりでも、実は大きなリスクにさらされていて、それではなかなかお金持ちになれないでしょう。

 本当のお金持ちはみんなが悲鳴を上げている時に「集中」して買って、短期とまではいいませんが、いつまでも持ち続けているわけではない。みんなが浮かれて買いに走っている、いいかえれば売りやすいタイミングで大きな利益を確保する。常に「出口」を考えているわけです。

 しかも、この「金持ちサイクル」にいったん入ることができれば、次に投資できる金額がグンと増え、これを3~4回も繰り返せばさらなるお金持ちになれるに違いありません。

 お金持ちへの道は一直線ではなく、階段状に上がっていきます。いったん資産を殖やせば、また次の階段を越えることで大きく駆け上がることができる。それは何もいまお金持ちだからできる芸当ではありません。

 お金持ちでなくとも「リスクにさらせるお金」を思い切って集中投下して、「金持ちサイクル」に入ることを目指せばよいのです。そもそもたとえ失っても耐えられる金額に絞り込んでいるわけですから、投資先を分散している場合ではないでしょう。

(連載「お金持ちの方程式」より抜粋)

※マネーポスト2013年夏号

関連記事

トピックス

食道がんであることを公表した石橋貴明、元妻の鈴木保奈美は沈黙を貫いている(左/Instagramより)
《“七三分け”白髪の石橋貴明が動き始めた》鈴木保奈美「私がお仕事をしてこられたのは…」“再ブレイクと闘病中”元夫婦の距離感
NEWSポストセブン
波瑠と高杉真宙の仲睦まじいツーショット
《波瑠がメガネと白セーター姿で高杉真宙にピッタリ寄り添い…》「思い出深い1年でした」新婚ホヤホヤの2人は“お揃いのデニムパンツ”で笑顔の神対応
NEWSポストセブン
『激走戦隊カーレンジャー』でピンクレーサー・八神洋子役を演じ、高い人気を得た来栖あつこさん
《スーパー戦隊50年の歴史に幕》「時代に合ったヒーローがいればいい」来栖あつこが明かすイエローとの永遠の別れ、『激走戦隊カーレンジャー』ピンクレーサー役を熱演
NEWSポストセブン
12月中旬にSNSで拡散された、秋篠宮さまのお姿を捉えた動画が波紋を広げている(時事通信フォト)
《識者が“皇族の喫煙事情”に言及》「普段の生活でタバコを吸われる場合は…」秋篠宮さまの“車内モクモク”動画に飛び交う疑問
NEWSポストセブン
小室さん眞子さんのNY生活を支える人物が外務大臣表彰
《小室眞子さん“美術の仕事”の夢が再燃》元プリンセスの立場を生かせる部署も…“超ホワイト”なメトロポリタン美術館就職への道
NEWSポストセブン
今年成年式を終えられた悠仁さま(2025年9月、東京・港区。撮影/JMPA) 
《自らモップがけも…》悠仁さまが筑波大バドミントンサークルで「特別扱いされない」実情 「ひっさー」と呼ばれる“フラットな関係”
週刊ポスト
結婚を発表した長澤まさみ(時事通信フォト)
《トップ女優・長澤まさみの結婚相手は斎藤工と旧知の仲で…》インスタ全削除の“意味深タイミング”
NEWSポストセブン
長男・泰介君の誕生日祝い
妻と子供3人を失った警察官・大間圭介さん「『純烈』さんに憧れて…」始めたギター弾き語り「後悔のないように生きたい」考え始めた家族の三回忌【能登半島地震から2年】
NEWSポストセブン
箱わなによるクマ捕獲をためらうエリアも(時事通信フォト)
「クマが人里に降りてくるのは必然」「農業は野生動物に対する壮大な餌付け」 知床・ロシアでヒグマを撮った動物写真家が語る “現代の人間に欠けている自然観”
NEWSポストセブン
11人家族の宮前家
《子ども9人“大家族のパン屋さん”》「店員さんが注文を覚えきれなくて(笑)」11人家族のインフレ“金銭事情”と、大人数子育てで培ったこと「マニュアル本は役に立たない」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン