ビジネス

国民年金の「任意加入」と「付加年金」で年金受給額アップ可

「年金は老後の最大の支え」といわれる。だが、働き方も辞め方も十人十色の時代には、“老後”のあり方も人それぞれ。60歳で定年退職する人もいれば、65歳まで働く人もいるだろう。では、60歳でリタイアする人が、年金受給額を上乗せする方法はないのだろうか。

 大卒のサラリーマンの場合、就職前に国民年金を支払っていない人が多く、22歳で働き始めて60歳で定年退職すれば、加入期間は38年となり、満額(年78万65000円)が支給される40年には2年足りなくなる。

 そこで、厚生年金に加入していない65歳未満の人は、国民年金に「任意加入」することで、満額を受給することができるのだ。

 たとえば、加入期間38年の人が、60歳定年後、国民年金に2年間加入したとする。支払う保険料の合計額は36万960円(月額1万5040円)になる。決して小さくない出費だが、老後の生活資金に余裕がある人は、それで年金を増やすことができる。60歳の日本人男性の平均余命である83歳まで生きれば、2年間の任意加入によって72万円の「上乗せ年金」が受け取れるのである。

 しかも、国民年金に任意加入した場合、毎月の保険料に追加して400円の保険料を支払えば、〈200円×加入月数〉が毎年、生涯もらえる「付加年金」の制度を利用できる。年金博士として知られる社会保険労務士の北村庄吾氏が語る。

「毎月400円を2年間支払っても、負担総額はわずか9600円にしかなりません。それで65歳から受給する付加年金額は年4800円となりますから、2年間受給すれば支払った分の元は取れることになります」

 国民年金も付加年金も、自分が住んでいる各自治体の窓口で加入できる。

※週刊ポスト2013年9月20・27日号

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン