ビジネス

5月に10%値上げのゴマ油 10月に今年2度目の10%値上げに

 この秋、パンやハム、日本酒やワインなど食料品の値上げラッシュが始まる。春には円安による輸入価格の上昇で値上げされたばかりだが、消費者が値上げについて怒らないと見るや、企業はこぞって値上げに踏み切ってきた。

 外食産業の値上げも顕著だ。大戸屋では、「しまほっけの炭火焼き定食」が810円から870円にアップ。マクドナルドでは、5月のハンバーガー20円値上げに続いて、9月からビッグマックも50円上がった。

 モスバーガーではホットドッグが90円値上げ。「ウインナーを3割増量」したのが理由というが、思わず、「それなら3割分短く切って90円安くしてくれ」といいたくなる。

 驚くのは今年2度目の値上げに踏み切る商品もあることだ。かどや製油は5月に「ごま油」の価格を10%引き上げたばかりだが、この10月から再び10%引き上げる予定だ。200グラム瓶の小売価格はこの1年で400円→430円→470円へとハネ上がる。まるで40年前のオイルショック時の狂乱物価を思わせる値上げぶりではないか。

 値上げの理由は輸入価格上昇だけではない。

 一斉値上げに踏み切る日本酒メーカーでは、「原料の加工米の仕入れ価格がここ2年で5割近く上がっている。これまでは企業努力で価格転嫁を我慢してきましたが、それも限界です」(菊正宗酒造)と説明する。

 コメには主力米、加工米、飼料米などの種類がある。政府が飼料米の補助金を手厚くしたことでそれまで加工米を作っていた農家が飼料米に生産をシフトした。そこに東日本大震災と原発事故で大生産地が被災して主力米が不足。今度は加工米から主力米への作付け転換が進むというダブルパンチで加工米の品薄に拍車がかかり、価格は2011年産の60キロ8750円から2013年産は約1万2000円に急騰した。

※週刊ポスト2013年10月4日号

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン
折田楓氏(本人のinstagramより)
「身内にゆるいねアンタら、大変なことになるよ!」 斎藤元彦兵庫県知事と「merchu」折田楓社長の“関係”が県議会委員会で物議《県知事らによる“企業表彰”を受賞》
NEWSポストセブン
“ボディビルダー”というもう一つの顔を持つ
《かまぼこ屋の若女将がエプロン脱いだらムキムキ》体重24キロ増減、“筋肉美”を求めて1年でボディビル大会入賞「きっかけは夫の一声でした」
NEWSポストセブン
チームを引っ張るドミニカ人留学生のエミールとユニオール(筆者撮影、以下同)
春の栃木大会「幸福の科学学園」がベスト8入り 元中日監督・森繁和氏の計らいで来日したドミニカ出身部員は「もともとクリスチャンだが幸福の科学のことも学んでいる」と語る
NEWSポストセブン
横山剣(右)と岩崎宏美の「昭和歌謡イイネ!」対談
【横山剣「昭和歌謡イイネ!」対談】岩崎宏美が語る『スター誕生!』秘話 毎週500人が参加したオーディション、トレードマークの「おかっぱ」を生んだディレクターの“暴言”
週刊ポスト
お笑いコンビ「ガッポリ建設」の室田稔さん
《ガッポリ建設クズ芸人・小堀敏夫の相方、室田稔がケーブルテレビ局から独立》4月末から「ワハハ本舗」内で自身の会社を起業、前職では20年赤字だった会社を初の黒字に
NEWSポストセブン
”乱闘騒ぎ”に巻き込まれたアイドルグループ「≠ME(ノットイコールミー)」(取材者提供)
《現場に現れた“謎のパーカー集団”》『≠ME』イベントの“暴力沙汰”をファンが目撃「計画的で、手慣れた様子」「抽選箱を地面に叩きつけ…」トラブル一部始終
NEWSポストセブン
母・佳代さんのエッセイ本を絶賛した小室圭さん
小室圭さん “トランプショック”による多忙で「眞子さんとの日本帰国」はどうなる? 最愛の母・佳代さんと会うチャンスが…
NEWSポストセブン
春の雅楽演奏会を鑑賞された愛子さま(2025年4月27日、撮影/JMPA)
《雅楽演奏会をご鑑賞》愛子さま、春の訪れを感じさせる装い 母・雅子さまと同じ「光沢×ピンク」コーデ
NEWSポストセブン
自宅で
中山美穂はなぜ「月9」で大記録を打ち立てることができたのか 最高視聴率25%、オリコン30万枚以上を3回達成した「唯一の女優」
NEWSポストセブン
「オネエキャラ」ならぬ「ユニセックスキャラ」という新境地を切り開いたGENKING.(40)
《「やーよ!」のブレイクから10年》「性転換手術すると出演枠を全部失いますよ」 GENKING.(40)が“身体も戸籍も女性になった現在” と“葛藤した過去”「私、ユニセックスじゃないのに」
NEWSポストセブン
第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《真美子さんの献身》大谷翔平が「産休2日」で電撃復帰&“パパ初ホームラン”を決めた理由 「MLBの顔」として示した“自覚”
NEWSポストセブン