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エルトン・ジョンなどゲイカップルが卵子バンクの大切な顧客

「父親になるということは、誰しもを変化させることだと思うよ。世の中で最高の体験だよ」

 こう語る英国のミュージシャン、エルトン・ジョン(66)は、同性結婚をしたパートナーと互いの精子を混ぜ合わせて、息子2人を授かった。カリフォルニア州が全米2番目の同性婚合法州となった2008年以降、他州でも提供卵子と代理母を使って実子をもうけるゲイカップルが急増し、いまや卵子バンクの大切な顧客だ。

 一方、巨大ビジネスに成長した精子バンクを介して生まれる子供の数は、米国だけで年間3~6万人にのぼるという。長年の主要顧客であった不妊に悩む夫婦は、一つの精子細胞からでも体外受精が可能になったおかげで減少傾向にあり、バンクの顧客の6~7割が、「タイムリミット前に産みたい」というシングル女性とレズビアンだ。

 米国国勢調査局による2010年のデータでは、同性カップル世帯は約60万。子供のいる家庭は約12万にものぼる。「パパ2人」「ママ2人」という家庭が珍しくない時代が到来したわけだが、なかには、2008年に世界の注目を集めた「妊娠した男」トーマス・ビーティーのように、さらに複雑なケースもある。

 女性であるトーマスは性転換手術をして出生証明書上も男性となって結婚した後、子宮を摘出した妻に代わり、残していた女性機能を使って3人の子供を産んだのだ。子供たちの出生証明書を作る役所は、トーマスを父親にするか母親にするかで二転三転し、結局夫婦を両親として登録した。

※週刊ポスト2013年12月13日号

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