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【ドル円週間見通し】中国の信用バブル崩壊の可能性に要注意

 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、1月27日~1月31日のドル・円相場の見通しを解説する。

 * * *
 今週のドル・円は、28-29日の連邦公開市場委員会(FOMC)でのテーパリング(量的緩和縮小)の有無と31日に償還を迎える中国工商銀行の理財商品のデフォルト(債務不履行)リスクを見極める展開となる。

 2008年のリーマン・ショックへの対応策として、米国連邦準備理事会(FRB)は、3兆ドル強の流動性を供給し、バランスシートは4兆ドルまで増大した。中国の外貨準備高も4兆ドル弱まで増大し、信用バブルも9兆ドルから23兆ドルまで14兆ドル増大した。FRBによるテーパリングが開始され、流動性の回収が始まったことで、中国の信用バブル崩壊の可能性が懸念されている。
 
【連邦公開市場委員会(FOMC)】(28-29日)
 1月末で退任するバーナンキ第14代FRB議長にとっての最後のFOMCでは、米国12月の雇用統計の悪化にも関わらず、テーパリング100億ドルが予想されている。予想通りに100億ドルのテーパリングが決定された場合は、ドル買い要因、見送られた場合は、ドル売り要因となる。

【中国の理財商品償還】(31日)
 中国工商銀行会長が、31日に満期を迎える理財商品(30億元)の償還について責任を負わない、と表明したことで、デフォルト懸念が高まった。しかし、28日に、中国工商銀行は、一定の責任を表明する模様で、注目されている。31日満期の理財商品がデフォルトとなれば、米国の住宅バブル崩壊の魁となったパリバ・ショック、リーマン・ショックの二の舞となり、中国の信用バブル崩壊の可能性が高まることになる。

【テクニカル分析】
 ドル・円は、103円74銭と93円75銭を底辺(9.99円)とする「三角保ち合い」を上放
れていることで、目標値108円84銭処が点灯している。しかしながら、ダブルトップ(105円45銭・105円42銭)、124円14銭から75円32銭までの下落幅のフィボナッチ・リトレースメント61.8%戻し(105円49銭)達成を受けて、調整局面入りの可能性が高まりつつある。

 1月27日-31日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)12月新築住宅販売件数- 27日(月)日本時間28日午前0時発表
・予想は、45.8万戸
 参考となる11月実績は-2.1%の46.4万戸だが、市場予想を上回っていた。住宅ローン金利は上昇したが、住宅価格の水準を考慮するとそれなりの需要は見込めるとの見方が多い。全米レベルでの増加は微妙だが、労働市場の穏やかな改善が続いていることから、12月の販売件数が大きく減少する可能性は低いとみられる。

○(米)12月耐久財受注- 28日(火)午後10時30分発表
・予想は前月比+1.7%
 参考となる11月実績は前月比+3.5%。航空機を除く非国防資本財の新規受注は大幅に増加した。景気回復が持続していることから、12月もますまずの水準となる見込み。コンセンサスは妥当か。

○(米)1月消費者信頼感指数- 28日(火)日本時間29日午前0時発表
・予想は、77.5
 参考となる同指数の12月実績は78.1に改善している。雇用情勢の改善によって消費者心理は上向いている。半年後の景況見通しを示す指数も上昇した。ただし、12月の雇用統計内容は天候不順などの影響で悪化している。財政問題に対する懸念は多少緩和されているが、1月の信頼感指数が上昇するかどうか微妙な状況。

○(米)10-12月期実質国内総生産(GDP)速報値- 30日(木)午後10時30分発表
・予想は、前期比年率+3.2%
 参考指標となる11月の企業在庫は前月比+0.4%。10-12月期の米国内総生産の押し上げに寄与する。ただし、7-9月期GDP確報値は前期比年率+4.1%の高い伸びを記録しており、輸出の伸びを考慮しても10-12月期の経済成長率はやや鈍化する可能性がある。

 主な発表予定は、30日(木):(米)12月中古住宅販売仮契約、31日(金):(日)12月完全失業率、(日)12月全国消費者物価指数、(米)1月個人所得・支出、(米)1月シカゴ購買部協会景気指数。

【予想レンジ】
・ドル・円100円00銭-105円00銭

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