ビジネス

民放の2~3倍 約3400億円でNHK放送センターを建て替え予定

 6年前、2008年にNHKは経費流用の不祥事が発覚した影響で受信料の不払いが拡大、信頼回復のために「受信料収入の10%還元」を打ち出していた。ところがいまは10%還元どころか、本社に相当する放送センターの建て替えを打ち出した。その額約3400億円。

 内訳は建物経費が約1900億円、設備経費(番組制作設備、送出・送信設備など)が約1500億円。汐留にある日本テレビの社屋が約1100億円、六本木にあるテレビ朝日の社屋が約500億円で建設されたことと比べてケタ違いに高額だ。

 だからこそ、佐藤正夫衆院議員(みんなの党)国会でNHKの受信料問題を追及し続けている。佐藤議員はNHKは本来10%の値下げを明言していたというのに、不景気で生活保護世帯が増えたこと、東日本大震災後に設備投資が必要なことなどから7%の値下げにとどめた。しかし、蓋を開けてみれば、2011年度は223億円の黒字。その後も黒字は続いている。元NHK職員でジャーナリストの立花孝志氏は次のように指摘する。

「予算ありきの建て替えです。佐藤議員の質問に泡を食ったNHKが、受信料を値下げしない言い訳としてこれまで長期計画にも入っていなかった3400億円の新社屋計画を出してきたのでしょう」

 NHK会長に就任した籾井勝人氏は1月25日の就任記者会見で3400億円の根拠を訊かれ、「どこに建てるかも決まっておりません。つまり何も決まっていない」「3400億円というのは、ただやっぱりぱっと見積もっただけ」と口にした。言い訳であることを認めたに等しい。

 過去の黒字は「財政安定のための繰越金」としてプールされており、2011年度末で1441億円。そのうち400億円が2012年度予算で突如「建設積立金」に組み替えられた。さらに2012年度、2013年度(見込み)の黒字が加わり、2014年度末には建設積立金は950億円に達する見込みだ。黒字を決して視聴者に還元しないために、自分たちが働く超豪華な“本社ビル”の建設に使うと見られても仕方ない。

関連記事

トピックス

「高市外交」の舞台裏での仕掛けを紐解く(時事通信フォト)
《台湾代表との会談写真をSNSにアップ》高市早苗首相が仕掛けた中国・習近平主席のメンツを潰す“奇襲攻撃”の裏側 「台湾有事を看過するつもりはない」の姿勢を示す
週刊ポスト
文京区湯島のマッサージ店で12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕された(左・HPより)
《本物の“カサイ”学ばせます》12歳タイ少女を働かせた疑いで経営者が逮捕、湯島・違法マッサージ店の“実態”「(客は)40、50代くらいが多かった」「床にマットレス直置き」
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《いきなりテキーラ》サンタコスにバニーガール…イケイケ“港区女子”Nikiが直近で明かしていた恋愛観「成果が伴っている人がいい」【ドジャース・山本由伸と交際継続か】
NEWSポストセブン
3年間に合計約818万円のガソリン代を支出していた平口洋・法務大臣(写真/共同通信社)
高市内閣の法務大臣・平口洋氏が政治資金から3年間で“地球34周分のガソリン代”支出、平口事務所は「適正に処理しています」
週刊ポスト
Mrs. GREEN APPLEのギター・若井滉斗とNiziUのNINAが熱愛関係であることが報じられた(Xより/時事通信フォト)
《ミセス事務所がグラドルとの二股を否定》NiziU・NINAがミセス・若井の高級マンションへ“足取り軽く”消えた夜の一部始終、各社取材班が集結した裏に「関係者らのNINAへの心配」
NEWSポストセブン
モデル・Nikiと山本由伸投手(Instagram/共同通信社)
《交際説のモデル・Nikiと歩く“地元の金髪センパイ”の正体》山本由伸「31億円豪邸」購入のサポートも…“470億円契約の男”を管理する「幼馴染マネージャー」とは
NEWSポストセブン
山本由伸(右)の隣を歩く"新恋人”のNiki(TikTokより)
《チラ映り》ドジャース・山本由伸は“大親友”の元カレ…Niki「実直な男性に惹かれるように」直近で起きていた恋愛観の変化【交際継続か】
NEWSポストセブン
米大リーグ、ワールドシリーズ2連覇を達成したドジャースの優勝パレードに参加した大谷翔平と真美子さん(共同通信社)
《真美子さんが“旧型スマホ2台持ち”で参加》大谷翔平が見せた妻との“パレード密着スマイル”、「家族とのささやかな幸せ」を支える“確固たる庶民感覚”
NEWSポストセブン
高校時代の安福容疑者と、かつて警察が公開した似顔絵
《事件後の安福久美子容疑者の素顔…隣人が証言》「ちょっと不思議な家族だった」「『娘さん綺麗ですね』と羨ましそうに…」犯行を隠し続けた“普通の生活”にあった不可解な点
優勝パレードには真美子さんも参加(時事通信フォト/共同通信社)
《頬を寄せ合い密着ツーショット》大谷翔平と真美子さんの“公開イチャイチャ”に「癒やされるわ~」ときめくファン、スキンシップで「意味がわからない」と驚かせた過去も
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
「週刊ポスト」本日発売! 内部証言で判明した高市vs習近平「台湾有事」攻防ほか
NEWSポストセブン