--それでますます算数が苦手になる。

広野:その「自分は算数が苦手」という思い込みがいちばんやっかいなんですよ。1度そういう回路ができてしまうと、ますます算数ができなくなって、解けないスパイラルに陥ってしまいます。また親もテストの点数だけ見て「あなたは算数ができないから」と洗脳してしまうのも考えものです。

--どうやれば克服できるのでしょうか。

広野:算数は先生から説明を聞いただけでは絶対にできるようにはなりません。自分の努力の積み重ねで理解が上がる勉強なので、繰り返し問題を解いていくことしかありません。

 そこで大切なのは、基本問題から応用問題まで全てやろうと思わないこと。算数ができない子どもの保護者にありがちなんですが、参考書や問題集の全てをやらせようとするんですよ。解けない応用問題をうんうん考えることに時間を使うより、基本問題を繰り返して自分の力で解ける問題の数を増やしていく方が有効なんです。とにかく自分の力で解くという習慣をつけて、達成感を高めることに時間を使った方がいいですね。そうやって基本ができるようになれば、応用に取りかかれます。

 でも昔と比べると、算数ができる女の子はかなり増えましたよ。

--そうなんですか。それは理由はあるんですか。

広野:小学校の低学年の間に計算問題をしっかりやっていることと、うちの塾のケースでいえば、3年生までカリキュラムの先取りをせずに、パズル的な問題で「頭を使う」訓練をしているからだと思います。3年生までは算数で先取りの学習をする必要はないかもしれませんね、年齢相応の理解度がありますから。あと算数が苦手な子どもを見ていると、やはり計算が遅かったりします。5年生までに算数が苦手だったら、九九や分数の計算といった計算問題をしっかり繰り返してやらせることをお勧めします。

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
寮内の暴力事案は裁判沙汰に
《広陵高校暴力問題》いまだ校長、前監督からの謝罪はなく被害生徒の父は「同じような事件の再発」を危惧 第三者委の調査はこれからで学校側は「個別の質問には対応しない」と回答
NEWSポストセブン