ライフ

人間関係 数百円のちょっとしたお礼をケチらないことが大切

“オバさんの味方”ファッションプロデューサーの植松晃士さんに、オバさんになってもなお、美しくあり続けるための、生き方を指南していただきます。今回のテーマは「お金」です。

 * * *
 例えば「ケチ」って、すごく嫌な言葉です。個人的には、「人間、あのひとケチよねといわれちゃったら、おしまい」くらいに思ってます。でもだからこそ、お金にまつわるあれこれを品よくこなせる人は素敵です。

 私の知り合いのあるご婦人は、パッケージがかわいいオーガニック系のハンドクリームやかわいい花柄の布巾を、常にストックしています。ちょっとしたお礼にお渡しするんですって。お値段的には数百円から千円くらいだから、相手のお気持ちに負担にならないし、“消えもの”だし、とてもいいプレゼントだと思う。

 この、「ほんの数百円のちょっとしたお礼」をケチらないことがとても大切なのよ。お金は使わなければ、入ってもこないんだから。

 私も、万が一のためにポチ袋は必ず持ち歩いています。歌舞伎や宝塚に行く際も、チケットを取ってくださったかたには、待ち合わせ場所でお顔を合わせた瞬間に、お礼の言葉とともに、新札を入れたポチ袋をお渡しします。

「新札をポチ袋に入れて」というのがポイント。手垢のついていない真新しいお金を紙に包んで差し上げることで、相手への感謝と敬意を表している。日本人ならではの美しい心遣いではないですか。

「そんな細かいこと!」って思うかもしれないけど、受け取る側は、意外にちゃんと気づいているものよ。「この人はちゃんとしている」って。

 反対に、人様の目の前で、お金のやり取りを平然として、しかもお釣りを出させるなんて言語道断。無粋の極みです。

 会食の後のお会計で、お財布を出す気配すらない女性は嫌だな〜とおっしゃっていた紳士もいたわね。そのかたはとてもお金持ちだから、ご馳走するのが嫌なわけではない。でも相手が「おごってもらって当然」という態度だと、幻滅するとおっしゃっていました。

 今回、周囲にリサーチしたところ、皆さん必ずひとつやふたつの「しみったれ、ケチ話」をお持ちなんですね。口に出さずとも「消せないもやもや」として心に刻まれるものなんだと思いました。

「お金はおっかね~」というダジャレもあるくらいだもの(うそです)。皆さん、生きた使い方をしましょうね。

 オバさん、万歳!

※女性セブン2014年4月3日号

関連記事

トピックス

割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(Instagram/時事通信フォト)
《ゴルフ・横田真一プロと2年前に離婚》穴井夕子が明かしていた「夫婦ゲンカ中の夫への不満」と“家庭内別居”
NEWSポストセブン
二刀流かDHか、先発かリリーフか?
【大谷翔平のWBCでの“起用法”どれが正解か?】安全策なら「日本ラウンド出場せず、決勝ラウンドのみDHで出場」、WBCが「オープン戦での調整登板の代わり」になる可能性も
週刊ポスト
高市首相の発言で中国がエスカレート(時事通信フォト)
【中国軍機がレーダー照射も】高市発言で中国がエスカレート アメリカのスタンスは? 「曖昧戦略は終焉」「日米台で連携強化」の指摘も
NEWSポストセブン
テレビ復帰は困難との見方も強い国分太一(時事通信フォト)
元TOKIO・国分太一、地上波復帰は困難でもキャンプ趣味を活かしてYouTubeで復帰するシナリオも 「参戦すればキャンプYouTuberの人気の構図が一変する可能性」
週刊ポスト
世代交代へ(元横綱・大乃国)
《熾烈な相撲協会理事選》元横綱・大乃国の芝田山親方が勇退で八角理事長“一強体制”へ 2年先を見据えた次期理事長をめぐる争いも激化へ
週刊ポスト
2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン