国際情報

PM2.5深刻で「中国に残るのは貧乏人とバカと大気汚染だけ」

 中国ではこのところ、微少粒子状物質(PM2.5)などの大気汚染や水質汚染などの環境被害の深刻さが伝えられる。中国問題の専門家でジャーナリストの相馬勝氏が現地からその実態をレポートする。

 * * *
 中国では毎年3月開催の全国人民代表大会(全人代 ※日本の国会にあたる)や中国人民政治協商会議(政協)といった重要会議を「両会」と言い、全国から5000人以上の委員が北京に集まり重要問題を討議する。日ごろはごく一部の最高幹部の公式見解しか聞けないが、この両会期間中ばかりは、地方の人々の生の声が聞けるので、毎年北京に取材に赴くことにしている。

 今年の両会の焦点は環境汚染問題だった。特にPM2.5 などの大気汚染問題では政府の対策が後手に回っているとの声が多く聞かれた。

 とくに、今回の両会期間中の天気はほとんどが曇りで、しかもPM2.5 で黒く霞んでおり、風が強くないと晴れ間を拝めない有様だった。

 昨年は北京と上海を2回ずつ訪問したが、いずれもPM2.5 がひどく、帰国してから風邪のような症状を発して、2、3日寝込むのが普通になってしまった。

 北京は今回もひどいPM2.5 で、北京の知人は「汚染指数の最高値を500にすると300ほど」と述べていた。ずっと外を動き回っていたので、2日目の午前中には、のどがいがらっぽくなり、喉の奥で痰が絡んでいるのが分かった。午後には咳が出て、喉が痛くなっていた。3日目は咳が止まらず、鼻水まで出てきた。

 その日の夕方に帰国したのだが、今回の場合は帰国してから、PM2.5 と花粉症の合併症を発症してしまい、息をするのも苦しいほどの辛い思いをした。

あわせて読みたい

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の打ち上げに参加したベッキー
《ザックリ背面ジッパーつきドレス着用》ベッキー、大河ドラマの打ち上げに際立つ服装で参加して関係者と話し込む「充実した日々」
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン