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写真家・三好和義氏が屏風に表現した日本の美の象徴・富士山

一見すると日本画のように映る富士山の屏風

 暁光を一身に浴び、黄色に輝く富士山。一隻の屏風に表現された作品を、日本画の大家によるものと説明されれば信じる者も多いだろう。

 実はこの屏風、写真家・三好和義氏によって撮られた写真なのだ。日本の美の象徴、富士山を「日本人の誇り」とし撮り続けてきた氏が、辿りついた表現方法がこの屏風であり、同様に制作された掛軸だった。

 厳選された和紙と顔料インクを使うことによって深みのある和の美しさを写し取ったかつてない写真表現。それは、写真のあらたな楽しさを教えてくれる。

◆三好和義写真展「富士山」
 エプソンイメージングギャラリーエプサイト(東京都新宿区西新宿2-1-1新宿三井ビル1階)にて、4月17日(木)まで開催中。10時30分~18時(最終日は15時まで)。入場無料。

 写真展では、ここで紹介した屏風や掛軸のほか、逆さ富士、夜の富士など多様な富士山の姿を和紙に印刷した30数点の作品が展示されている。今回の和紙プリントに使われた富士山写真の撮影場所や技術を紹介した『富士山 極上の撮影術』(小学館刊)も発売中。

※週刊ポスト2014年4月25日号

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