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歴史上の偉人に心酔する夫に妻「夜の生活も偉人並みに」要求

 夫婦の日常も様々だが、あらゆる夫婦のエピソードが、漫談家の綾小路きみまろにメールや手紙で続々と寄せられている。今回は寄せられたのは、主人(47歳)が建設会社勤務の奥様(45歳)。ルールは「偉人に倣え」です。

 * * *
 男の人って結婚すると、恥ずかしがって奥さんの手を握って歩いたりしませんよね。でも坂本龍馬好きの主人は「龍馬はハネムーンで妻のお龍と手を繋いで歩いたんだ。愛し合ってたら当然だろ」と、ギュッ!と握って歩いてくれます。

 長女がアメリカに高校留学したいと望んだ時も、「龍馬も若い頃から海外に目を向けてたんだ」と許しました。いつしか我が家は「歴史上の人物の行動を参考に」となったんですが、主人って幕末オタクで、それ以外の人物には弱いんです。

 先日も私が大好きな嵐の松本潤のドラマを観ようとすると「お茶を入れてよ」と主人。お湯を沸かし始めましたが、ドラマが始まったので沸いてない状態で出しました。すると主人が「ぬるいじゃないか!」。私、すぐに言い返しました。

「アナタ、石田三成の『三献の茶』知らないの? 三成は秀吉にお茶を所望され、最初はぬるい茶、次はやや熱め、最後は熱いお茶を出したのよ」

 納得した主人ですが、すぐに「やや熱めはいつ出てくるんだ?」。も~、ゆっくりドラマを観させてよ!

「あのねぇ、秀吉は愛妻家で、妻のねねがお茶を入れようとすると『オレがやる』って自分で入れたんだって」

 そんな逸話はないんですが、主人は「秀吉がやったんならオレもやるよ」。そんな主人が、とんでもないことを言い始めました。

「龍馬の師の勝海舟って正妻の民子の他に、お妾さんが5人もいたんだ。羨ましいよなぁ」

 アンタはまず、正妻の私を十分、満足させることを考えてよ!

※週刊ポスト2014年5月2日号

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