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認知症初期の診断 「10時10分」の時計を絵に描けぬこと多い

 テレビを見ていて「あの女優の名前なんだっけ?」、夕飯の話をしていて「朝飯なに食べたっけ?」……最近、とみに激しくなる物忘れに、「もしかして認知症になってしまうのかも?」と不安になってしまう人は少なくないだろう。

「認知症の場合、単なる物忘れにとどまらず、日常生活に支障を来す。場所や道に迷う、財布や通帳などしまったものが見つからない、ものの名前がいえなくなり、会話も理解できなくなる。そのような兆候が少しでも見られたら医師に診てもらったほうが良いと思います」(認知症予防財団事務局)

 医師はどのように認知症を診断するのか。中西昭憲・クリニック釈羅院長はこういう。

「私は診察のときに『10時10分』を示している時計を紙に絵として描いてもらいます。認知症の初期の人は意外とこれが描けない。頭の中でイメージはできているんだけれど、頭と手の連動がうまくいかないんです。

 このテストで側頭葉、前頭葉、頭頂葉の衰えが確認できます。側頭葉は言葉の理解や記憶、前頭葉は注意力や計画性、統括力、頭頂葉は空間認識を司る。円がいびつな楕円形になってしまったり、短針と長針が極端に違ったり、数字の順番や場所が違ったりしてしまうのは、それらの衰えによるものです。これをやると、どうして描けないんだろうかと本人が非常に戸惑います。そうすれば認知の状態を伝えやすくなる」

 その後、問診による認知知能検査や、CT、MRIなどの精密検査を経て、認知症の診断をするという。

※週刊ポスト2014年6月13日号

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