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消費エネルギー よく噛んだ場合は早食いの26倍との実験結果

 新しいダイエット方法が出るたびに試す千葉県在住の万年ダイエッター山崎咲子さん(仮名・50才)は自らの体験をこう語る。

「“○○だけ好きなだけ食べていい”というダイエット法は、期間中、我慢したぶん、あとでいろんなものをドカ食いしちゃうんですよ。わずか1か月で、+7kgのリバウンドをしたこともあります」

 かといって、1日3食のうち、1食は健康食品のみを摂るという、「1食置き換えダイエット」はお金がかかる。また、まず野菜から食べてあとは何を食べてもいいという「食べる順番ダイエット」は、最初の野菜を食べるうちにうんざりしてしまう。多くのダイエット法は何かしらの制約や制限がつきもので、長続きしにくいため、失敗談は尽きない。

 そんな人でも、続けられるシンプルなダイエット法が最近、大学などの研究室から続けて発表された。それは、今までと全く同じ食事内容、同じ量のまま、ただゆっくり噛んで食べるだけでやせるというダイエット法だ。

 発表したのは東京工業大学・林直亨さんらの研究グループ。男性10名が、300Kcalの試験食を食べ物の形状がなくなるまでよく噛んでからのみ込むのと、早食いするのとで、エネルギー消費量を比較した。

 実験の結果、早食いチーム(完食まで平均1分43秒)が体重1kgあたり7calのエネルギー消費だったのに対し、よく噛んで食べたチーム(完食まで平均8分17秒)は、180calを消費した。その差、なんと約26倍!

「早食いをする人は食べすぎて太る、ということは以前から知られていた事実です。でも、この実験によって、同じ量を食べたとしても、ゆっくり食べる人のほうが体形はスリムなことが実証されました。それは、ゆっくり噛むことによって、胃から腸にかけての血流がよくなり、代謝が上がるからだと考えられます」(林さん。以下「」内同)

 林さんによれば、「体重60kgの人が1年間で1.5kgの減量になる可能性がある」のだそう。

 しかし“ゆっくり、よく噛んで”とひと口に言っても、どのくらいの速さで?

「食べ方というのは、歩行と一緒でその人のくせがあり、実はなかなか直しにくいもの。例えばコンビニのおにぎり1個を食べるにしても、早い人は2分で食べ終え、もっとも遅い人は5分30秒かかりました。一度、ストップウオッチを使って、自分の食べる速さを測って、自分は速いか遅いか、確かめてみて」

※女性セブン2014年7月31日・8月7日号

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