「お皿洗い、ありがとう。一応、もう一度洗っとくね」
「あなたが(服を)たたむと、ヘンな跡がつくの」
自分の仕事を全否定され、夫の表情が凍りつくところで映像は終わる──そんなヘーベルハウスの「家事ハラCM」が話題となっている。
そこで本誌は30代から70代まで、各世代約100人ずつ、合計約500人の既婚男女を対象に緊急アンケートを実施。すると、確かにCMのような現実があることがわかった一方、そうした典型にはまらない複雑な問題と感情が浮かび上がった。
本誌アンケートでは約8割の男性が自分が担当している家事(週に数回以上関わる)があると答えた。なかでも一番多いのが「洗い物」。当然、ぶつかり合うことも多い。
「夕食後に妻が好きな俳優のドラマを見始めたので私が洗っておこうと片付け始めた。お礼も言わず画面に釘付けだった妻は、私が皿を重ねた瞬間、『あ、お皿の裏にも油ついちゃうから、重ねないで』。
言い返すのも面倒なので、食器を両手に一枚ずつ何度も往復して流しへ運ぶ。こっちの方がはるかに手間だ。洗い終わってテーブルへ戻ると妻は入れ違いに台所へ。
そのとき、私に向かってこう言うんです。『あ、やっぱりね。お皿洗ったらさ、レンジも拭いてシンクも洗おう、あ、もちろん洗い桶も。最後までやってようやくお片付けなのよ』と。やらない方がマシとでもいうのか……」(52歳・会社員)
洗い物をめぐる「家事ハラ」被害を訴える夫は多い。