もう一人の「なお」は、ご存じ、鈴木奈穂子アナ。平日朝のニュース「おはよう日本」の彼女は、いつも清楚でほがらか。朝の顔にぴったり。原稿を正確に読む力、伝わりやすい発音、基本的な技術も非常に高くて安定した仕事ぶり、アッパレです。
こちらはおじさんたちの“アイドル”とも言われ優等生的雰囲気が漂いますが、媚びていない。どこかちょっと三枚目。ガハハと大口をあけて笑う。誰からも好かれる自然体。
背筋がぴんと通った、二人の奈穂子。NHKの女子アナ室は今のところ盤石、といっていいのかもしれません。
今、民放の話題女子アナといえば「女子アナ人気ランキング 2014春」で大江麻理子さん、カトパンをけちらかした水卜麻美さん(日テレ)。体型など気にせず、ばんばん食べる。その様子が気持ちいい、ぽっちゃり体型に癒される、と女性たちから高い評価が集まった。でもその姿はある意味、女に媚びている、と見ることもできる。
一方、「嫌いなアナ」1位を獲得し注目された田中みな実さんはTBSを辞めるとか。また違った意味で今、注目されています。一時は「みーんなのみな実だよ」というあの決めセリフで“ぶりっ子”を全開、男目線に媚びる作戦で飛ぶ鳥を落とす勢いだった……。なかなか思うようにいかないのが人生というものかもしれません。
テレビは視覚メディア。結局は、男も女にも誰にも媚びず、堂々と淡々とその人らしく伸びやかに、楽しげに仕事をしている人の姿が見たい。そんな人の姿にある「爽やかさ」を見ることこそ、癒し。そのあたりが多くの視聴者の率直な思いかもしません。今のところ「好きなアナ」10位にすら入っていない橋本奈穂子さんですが、いったいいつランクインしてくるのか、私としては興味津々です。