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自衛隊「全裸写真」ネット流出 陸自OBが明かす訓練の目的

 森の中で逞しい体つきの複数の若い丸刈り男性が全裸になっている。両手は後ろ手に縛られ、首や腰に回された紐で木に結び付けられているようだ。彼らの前にはヘルメットを被り迷彩服を着た年配の男性が笑みを浮かべながら立っている──。

 8月中旬、自衛官と見られる男性の写真がネットに大量流出した。なぜ流出したかの経緯や漏れた情報の全容は不明だが、ネット上に転載された多くの写真には裸の男性が映り込んでいる。中には陰毛を燃やそうとしているものや、屋内で局部の検査を行なっているようなものもあった。

 子細に写真を見ると、背後に自衛隊の装備品や大型トラックなどが映り込んでおり、自衛官のコスプレマニアではなく「本物」だと見られている。そのためネット上では「自衛官のおふざけ写真ではないのか」「いや、隊内のイジメの告発写真だ」と議論を呼んでいるのだ。

「映り込んでいるクーラーボックスに『18i』という文字がある。これは北海道の真駒内駐屯地所在の第18普通科連隊の所有を示す。また、数枚の写真の中にレンジャー旗が見えるので、一連の写真の一部はレンジャー部隊の訓練の様子を撮影したものだろう」

 と分析するのは陸上自衛官OBだ。

 レンジャー部隊とは、少数で敵陣に侵入し特殊な任務を遂行する陸上自衛隊の先鋭部隊のこと。自衛隊の中でも特に過酷な訓練を行なうことで知られている。全裸で木に縛り付けられるような訓練が本当にあるのか。

「対尋問行動の訓練の一環だろう。年配男性は旧型の迷彩服を着ているので、おそらく敵・味方に分かれた実戦型の訓練のアグレッサー(仮想敵)役。若い全裸の隊員は潜入や偵察の訓練中に捕虜になり、服を脱がされて縛られているのではないか」(同前)

 戦地でも敵の捕虜になった場合、武器や連絡手段などを隠せないように、また遠くまで逃げられないように服を脱がされることがある。その上で尋問を受けるのだが、それを想定した訓練なのだという。

「だが、あくまで訓練。一通りの厳しい場面を終えれば、リラックスする時もある。そんな時に全裸のまま記念写真を撮ったり、男同士で陰毛に火を付けようとしたりするなど、捕虜になったことの罰ゲーム感覚でふざけてしまったのだろう」(同前)

 陸上幕僚監部広報室に問い合わせたが、「写真については確認中」というのみだった。

※週刊ポスト2014年9月5日号

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