公用車事故にはナゾが多い(共同通信/時事通信)
日が沈み、一気に冷え込んできた18時半過ぎ。衆議院解散を翌日に控えた総理大臣官邸から出発した公用車には、高市早苗首相を支える2名の大物官僚が乗っていた。その公用車は約30秒後、わずか200mほどの距離にある永田町の大交差点に、赤信号を無視して時速130キロで突っ込んだ——。
内閣府の公用車が東京・永田町にある特許庁前の赤信号の交差点に進入し、9人が死傷した事故。全国紙社会部記者が解説する。
「公用車は内閣府から業務委託されている会社の男性運転手(69)が運転しており、事故当時も業務中だったといいます。内閣府下交差点方向から現場の特許庁前交差点に突入した公用車は最初白のワゴン車に突っ込み、吹っ飛んだワゴン車が2車線隣のタクシーに直撃して、タクシーに乗っていた32歳男性が脳挫傷などで死亡。車両5台が巻き込まれ、6人が重軽傷を負っています」
NEWSポストセブンは、事故直前に交差点を通過していた車のドライブレコーダーを入手。そこには、白のワゴン車を吹っ飛ばし、その後もタイヤから火花を散らしながら横向きにドリフトする公用車の様子が鮮明に残っていた。
警視庁の捜査によって、事故直前の公用車の様子が少しずつわかってきた。捜査関係者の話。
「公用車は総理大臣官邸を出発後、『首相官邸前』の交差点を右折して、20メートルほど先の内閣府本府庁舎へ戻ろうとしていたといいます。しかし交差点を右折してすぐ、車が加速。そのまま『内閣府下』交差点を通過し、アクセル全開のまま現場である『特許庁前』交差点に突っ込んだということです。
目と鼻の先にある内閣府本府庁舎へ移動するはずが、目的地を通り過ぎて激しい事故となったわけです。出発から30秒ほどで、衝突時には130キロに達していたといいます。また衝突の直前には、ハンドルが右に45度切られていたこともわかっています。
なぜ発車直後にこのような事故が起きてしまったのか。運転手はろっ骨骨折などの重傷を負い現在も入院中で、警視庁は男性の回復を待って事故の経緯を聞く方針です」(同前)
