ビジネス

糖質制限する人が熱烈支持する「ブラン使用のパン」秋の陣へ

 今秋、製パンメーカーがこぞって「ブラン」を使用した新製品を投入することがわかった。糖質ダイエッターたちからも支持をうけるそのパンとは。食文化に詳しい編集・ライターの松浦達也氏が紹介する。

 * * *
 食べ物の流行のサイクルは早い。昨年は、甘みの強い”高級食パン”がブームとなった。4月に発売されたセブン-イレブンの「金の食パン」シリーズが大ヒットするや、9月には山崎製パンが「ユアクイーンゴールド」で追撃。すると同月にはセブン-イレブンが「金の~」をリニューアルし、さらに11月にはローソンが北海道産小麦「春よ恋」を100%使用した「ウチカフェブレッド」を発売した。

 そしてこの秋、各製パンメーカーが健康を意識した「ブラン(=小麦ふすま)」シリーズを次々に発売する。2012年にローソンがブランを素材に使ったパンを発売したことで、一躍光が当たるようになった。特にこの1年ほどで、糖質を意識する”ダイエッター”から熱烈な支持を受け、売上を伸ばしている。ここに来て、各製パンメーカーも健康市場に手を伸ばしはじめたということか。

 まず9月1日に山崎製パンが「食物繊維を手軽に摂取できる」という食パン「ブランブレッド」を発売する。ちょうど去年の高級食パン発売から1年が経っているが、実はローソンのブランパンを製造しているのは山崎製パン。味や食感が苦手だという人もいるブランを原料にパンを焼き上げてきたノウハウもある。

 同日、神戸屋もブランのほか、ライ麦や発芽玄米を原料に使った「円熟」を発売する。配合で糖分を28%、油脂分を4%減らすなど、「健康」ニーズに合わせた仕様となっている。特許出願中の特殊な焼き型で、半円筒形という「食パン」としては少々変わった形状となっているが、事前のリリースにも原料やカロリーなど具体的な情報を盛り込み、本気度が感じられる。

 Pasco(敷島製パン)も同日、小麦を丸ごと挽いた全粒粉とグラノーラを組み合わせた、スティック形状の菓子パン「ブランスティック」を発売する。ブランを含む全粒粉入りの生地に、オーツ麦などのシリアルミックスを組み合わせ、1本につきレタス1個分(3.3g)の食物繊維が含まれているという。形状は栄養機能食品のようなスティック状の個包装。発酵に際し、天然の保存料を出すというパネトーネ酵母が使用されていて、賞味期限は最大43日あるという。

 「食欲の秋」を目前にして、奇しくも各製パンメーカーから「ブラン」を使った「パン」の新商品が出揃う。ブラン=小麦ふすまは、低糖質ながら高たんぱくで食物繊維や鉄分、カルシウムなど栄養素も豊富。健康ブームの追い風も受けて、「ブラン」トレンドはさらなるうねりになるのか。他メーカーの動向も含めて、要注目である。

関連記事

トピックス

10月31日、イベントに参加していた小栗旬
深夜の港区に“とんでもないヒゲの山田孝之”が…イベント打ち上げで小栗旬、三浦翔平らに囲まれた意外な「最年少女性」の存在《「赤西軍団」の一部が集結》
NEWSポストセブン
「武蔵陵墓地」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月10日、JMPA)
《初の外国公式訪問を報告》愛子さまの参拝スタイルは美智子さまから“受け継がれた”エレガントなケープデザイン スタンドカラーでシャープな印象に
NEWSポストセブン
モデルで女優のKoki,
《9頭身のラインがクッキリ》Koki,が撮影打ち上げの夜にタイトジーンズで“名残惜しげなハグ”…2027年公開の映画ではラウールと共演
NEWSポストセブン
前回は歓喜の中心にいた3人だが…
《2026年WBCで連覇を目指す侍ジャパン》山本由伸も佐々木朗希も大谷翔平も投げられない? 激闘を制したドジャースの日本人トリオに立ちはだかるいくつもの壁
週刊ポスト
2025年九州場所
《デヴィ夫人はマス席だったが…》九州場所の向正面に「溜席の着物美人」が姿を見せる 四股名入りの「ジェラートピケ浴衣地ワンピース女性」も登場 チケット不足のなか15日間の観戦をどう続けるかが注目
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
「『あまり外に出られない。ごめんね』と…」”普通の主婦”だった安福久美子容疑者の「26年間の隠伏での変化」、知人は「普段どおりの生活が“透明人間”になる手段だったのか…」《名古屋主婦殺人》
NEWSポストセブン
「第44回全国豊かな海づくり大会」に出席された(2025年11月9日、撮影/JMPA)
《海づくり大会ご出席》皇后雅子さま、毎年恒例の“海”コーデ 今年はエメラルドブルーのセットアップをお召しに 白が爽やかさを演出し、装飾のブレードでメリハリをつける
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《中村橋之助が婚約発表》三田寛子が元乃木坂46・能條愛未に伝えた「安心しなさい」の意味…夫・芝翫の不倫報道でも揺るがなかった“家族としての思い”
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
「秋らしいブラウンコーデも素敵」皇后雅子さま、ワントーンコーデに取り入れたのは30年以上ご愛用の「フェラガモのバッグ」
NEWSポストセブン
八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人》大分県警が八田與一容疑者を「海底ゴミ引き揚げ」 で“徹底捜査”か、漁港関係者が話す”手がかり発見の可能性”「過去に骨が見つかったのは1回」
愛子さま(撮影/JMPA)
愛子さま、母校の学園祭に“秋の休日スタイル”で参加 出店でカリカリチーズ棒を購入、ラップバトルもご観覧 リラックスされたご様子でリフレッシュタイムを満喫 
女性セブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、筑波大学の学園祭を満喫 ご学友と会場を回り、写真撮影の依頼にも快く応対 深い時間までファミレスでおしゃべりに興じ、自転車で颯爽と帰宅 
女性セブン