そんな彼らが立つ店の床。30人ほどが飲める広さ全体に、昭和を塗りこんだような、すのこ張りの渡り板が敷き詰められている。入り口付近は人の出入りが多く、痛んだため新しくなっているが、奥は40年の歴史のまま残っている。
「昔、学校のこんな渡り廊下歩きましたよ。この年になって、ここで飲みながらほろ苦い、甘酸っぱい時代をたまに思い出します」(60代、商社)
「所々、たわむ場所があり、これが気持ちいいんです。ここで覚えたタカラ焼酎ハイボールをこの店に溢れる昭和感とたわみの中で飲んでみてくださいよ。甘くない飲み口が、大人の満足感に浸らせてくれるし、ノスタルジーって言葉の意味も、実感させてくれますよ」(50代)