ライフ

母の死後に実家の老犬引き取りを巡って大げんか 兄妹断絶に

 高齢化は人間だけの問題ではない。高齢者が長年飼い続けたペットも軒並み高齢なのだ。そして、飼い主が死んだり、世話をできなくなったりすれば、ペットの面倒を見るのは当然、飼い主の家族の責任となる。しかし、生き物を飼うのに必要となる負担は生半可ではないし、様々なトラブルを引き起こす可能性もある。

 不遇な犬の保護活動を行なっているNPO法人「Wonderful Dogs」の岩渕友紀代表がいう。

「高齢の親が飼っていた場合、犬や猫も年老いていることが多い。ペットは年齢を重ねるとそれまでのクセを矯正しにくく、引き取った家族が“噛みついたりして手に負えない”と飼育を投げ出すケースが非常に多い。

“親が大事にしていたペットだから”“実家の犬は自分にも愛着がある”と当初は引き受けても、5年、10年というスパンでみると、転勤や引っ越し、家族構成の変化などによって事情が変わり、面倒を見切れなくなってしまう事例はたくさんあります」

 大阪府在住の主婦(46)は、79歳の母が亡くなった後、兄の家族と「ペット相続」でもめた。

「不動産やお金などの遺産相続の話し合いは円満だったのに、実家の老犬の引き取りを巡っては大げんかになりました。兄は実家の近くに住んでいるのに“飼えないから保健所に送る”という。私が文句をいうと“じゃあお前が飼えよ”と口をとがらせる。私は夫の両親と同居しているので、飼いたくないのが本音でした。

 ですが、母の溺愛していた犬を殺すわけにはいかないし、他に引き取り手も見つからないので結局引き取りました。それ以来、兄とは顔を合わせたくもなくなってしまいました」

※週刊ポスト2014年11月21日号

関連記事

トピックス

俳優の松田翔太、妻でモデルの秋元梢(右/時事通信フォト)
《松田龍平、翔太兄弟夫婦がタイでバカンス目撃撮》秋元梢が甥っ子を優しく見守り…ファミリーが交流した「初のフォーショット」
NEWSポストセブン
世界が驚嘆した大番狂わせ(写真/AFLO)
ラグビー日本代表「ブライトンの奇跡」から10年 名将エディー・ジョーンズが語る世界を驚かせた偉業と現状「リーチマイケルたちが取り戻した“日本の誇り”を引き継いでいく」
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《即完売》佳子さま、着用した2750円イヤリングのメーカーが当日の「トータルコーディネート」に感激
NEWSポストセブン
国連大学50周年記念式典に出席された天皇皇后両陛下(2025年9月18日、撮影/JMPA)
《国連大学50周年記念式典》皇后雅子さまが見せられたマスタードイエローの“サステナブルファッション” 沖縄ご訪問や園遊会でお召しの一着をお選びに 
NEWSポストセブン
豪雨被害のため、M-1出場を断念した森智広市長 (左/時事通信フォト、右/読者提供)
《森智広市長 M-1出場断念の舞台裏》「商店街の道の下から水がゴボゴボと…」三重・四日市を襲った記録的豪雨で地下駐車場が水没、高級車ふくむ274台が被害
NEWSポストセブン
「決意のSNS投稿」をした滝川クリステル(時事通信フォト)
滝川クリステル「決意のSNS投稿」に見る“ファーストレディ”への準備 小泉進次郎氏の「誹謗中傷について規制を強化する考え」を後押しする覚悟か
週刊ポスト
アニメではカバオくんなど複数のキャラクターの声を担当する山寺宏一(写真提供/NHK)
【『あんぱん』最終回へ】「声優生活40年のご褒美」山寺宏一が“やなせ先生の恩師役”を演じて感じた、ジャムおじさんとして「新しい顔だよ」と言える喜び
週刊ポスト
林家ペーさんと林家パー子さんの自宅で火災が起きていることがわかった
《部屋はエアコンなしで扇風機が5台》「仏壇のろうそくに火をつけようとして燃え広がった」林家ぺー&パー子夫妻が火災が起きた自宅で“質素な暮らし”
NEWSポストセブン
1年ほど前に、会社役員を務める元夫と離婚していたことを明かした
《ロックシンガー・相川七瀬 年上夫との離婚明かす》個人事務所役員の年上夫との別居生活1年「家族でいるために」昨夏に自ら離婚届を提出
NEWSポストセブン
“高市潰し”を狙っているように思える動きも(時事通信フォト)
《前代未聞の自民党総裁選》公明党や野党も“露骨な介入”「高市早苗総裁では連立は組めない」と“拒否権”をちらつかせる異例の事態に
週刊ポスト
佳子さまを撮影した動画がXで話題になっている(時事通信フォト)
《佳子さまどアップ動画が話題》「『まぶしい』とか『神々しい』という印象」撮影者が振り返る “お声がけの衝撃”「手を伸ばせば届く距離」
NEWSポストセブン
秋場所
「こんなことは初めてです…」秋場所の西花道に「溜席の着物美人」が登場! 薄手の着物になった理由は厳しい暑さと本人が明かす「汗が止まりませんでした」
NEWSポストセブン