筆坂:私もそう思います。だって公明党は自民党と連立していても、比例でも一定の票を取っているわけですから。比例で票が取れなくなるというのは共産党の思い込みなんですよ。だけど、その恐怖感を断ち切れないんでしょうね。
村上:私から見ても共産党の姿勢に共鳴できるところはあるんだよ。ところが、党員以外の票が共産党に行かないんだ。
筆坂:本当ですね。
村上:自民党と公明党の政策なんて、180度違うところがたくさんあるじゃないか。それでも一緒になってやっているんです。それに比べたら、共産党と民主党の違いなんて、全然大したことない。
筆坂:いや、違いはあるんだけどね(笑い)。ただ、勝たないと意味はないから。共産党は「我々だけは消費増税は延期でなく中止といっている」と主張するけど、別に今度の選挙で議席が倍増したところで中止にできるわけじゃないしね。
【プロフィール】
●村上正邦(むらかみ・まさくに):1932年生まれ。1980年に参議院議員初当選。自民党国対委員長、労働大臣、参院自民党幹事長、議員会長を歴任した。
●矢野絢也(やの・じゅんや):1932年生まれ。公明党立党に参加し、1967年に衆議院議員に初当選。公明党書記長、委員長、最高顧問を歴任。
●筆坂秀世(ふでさか・ひでよ):1948年生まれ。日本共産党入党後、1995年に参議院議員初当選。党中央委員会常任幹部委員、書記長代行などを務めた。
※週刊ポスト2014年12月19日号